【サンシュユ(山茱萸)】剪定の基本を庭師が伝授

花芽をたくさんつけさせる剪定

「サンシュユ(山茱萸)」は、枝を覆うように咲く、春を告げる黄色の小花が印象的な庭木です。発芽前に短枝の先に20~30個集まった直径2~3cmの花序をだします。花をつけたサンシュユは切り花や茶花としても利用されます。秋には、鮮やかな真っ赤に熟した実をつけ、その実を果実酒にすると、滋養強壮に効果があると言われています。また果肉は乾燥させて薬用として利用されることもあります。
サンシュユは江戸時代に薬用植物として日本に持ち込まれ、現在では花木として庭木や公園樹として栽培されています。
サンシュユの花芽は短い枝の先端につき、伸びすぎた徒長枝にはつきません。 そのため、徒長枝や不要な枝を切って、花芽をつける細かい枝を出させるための剪定作業が必要になります。
この記事では、サンシュユの剪定方法や基本の育て方などをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

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目次

サンシュユの基本情報
サンシュユの特徴
サンシュユの剪定のタイミング
サンシュユの剪定道具
サンシュユの剪定メリット
サンシュユの剪定方法
サンシュユの育て方
サンシュユの病害虫
うどんこ病
まとめ
自分での剪定は事故に注意!

サンシュユの基本情報

属名:サンシュユ属
科名:ミズキ科
学名:Cornus officinalis
英名:Japanese cornel
別名:ハルコガネバナ、アキサンゴ
原産地:中国、朝鮮半島
樹高:5m~8m
区分:落葉樹、高木
耐暑性:普通
耐寒性:強い
開花期:3月~4月頃
花色:黄色
果実熟期:10月~11月頃
果実色:赤
用途:シンボルツリーなど
花言葉:耐久、持続

サンシュユの特徴

サンシュユは春先に淡い黄色の小さい花をたくさん咲かせ春の訪れを告げる、マンサクと並ぶ早春を代表する花木のひとつです。また、秋には紅葉とともに、楕円形の真っ赤な実をつける、和風のお庭や和モダンのお庭によくあう庭木です。
サンシュユは、初春の花や秋の紅葉や果実、冬の落葉や特徴的な淡褐色の樹皮など、一年を通して楽しむことができるため、庭木として人気です。

サンシュユの剪定でかならず行いたい作業は、徒長枝や不要な枝を切って花芽をつける細かい枝を出させる作業です。また、日当たりや風通しが悪いと病気が発生する原因となるため、剪定を行い、枝葉が混まないよう透かしておく必要があります。

サンシュユの剪定のタイミング


サンシュユの剪定は、開花前の1月~2月と花後の5月に行います。
1月~2月の開花前の剪定では、徒長枝や不要枝を切って花芽をつける細かい枝を出させます。頭頂部には花芽がたくさんついているので、切るのは花後にしましょう。
5月の花後の剪定では、枝葉が混まないように透かし剪定を行います。

サンシュユの剪定道具

サンシュユの剪定は、以下の剪定道具を揃えておきましょう。

・軍手
・植木バサミ
・剪定バサミ
・刈り込みバサミ
・脚立
・癒合剤

ハサミは事前にアルコールで消毒を行い、刃先から病気が感染してしまわないように予防をしましょう。

剪定道具は使用後の手入れを怠ると、ハサミの切れが悪くなりケガの原因にも繋がるので、しっかりと使用後の手入れを行うようにしましょう。

サンシュユの剪定メリット

サンシュユの花芽は短い枝の先端に付き、伸びすぎた徒長枝には付かないため、伸びすぎた枝を短く切り戻して整えることで花つきがよくなります。
また、混みあった枝葉を整理することで日当たり、風通しを良くし病害虫から守り、生長を促進します。

サンシュユの剪定方法

サンシュユの剪定は、開花前の1月~2月と花後の5月に行います。

不要な枝を切る

開花前の1月~2月の剪定では、徒長枝や不要枝を切って花芽をつける細かい枝を出させ花つきをよくします。
花芽のついていない枝は枝元から切ります。花芽がついていない枝の先端は葉芽を2~3残して切り戻しましょう。

透かし剪定

花後の5月の剪定では、枝葉が混みあわないよう透かし剪定を行いましょう。
枝葉が混みあい、日当たりや風通しが悪いとうどんこ病が発生するので、透かし剪定は梅雨時期前までには行っておきます。

樹形を整える

剪定をせずに放任すると、株元から枝が出て株立ち状になるので、枝数を2~3本に整理するか、主幹を1本にし、他の枝を切り樹形をつくります。
下枝を落として、幹の頭頂部を球形に仕立てる樹形の他、ひこばえ(株元から出てくる小さな幹)を利用し、3本以上の幹を立ち上げる株仕立てにするのも良いでしょう。

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設備不良による転倒や、害虫との接触など、剪定中の事故が発生しています。十分注意の上、怪我のないように、作業を行いましょう。 設備不良による転倒や、害虫との接触など、剪定中の事故が発生しています。十分注意の上、怪我のないように、作業を行いましょう。
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サンシュユの育て方

サンシュユは発芽力があり剪定にも耐え、病害虫もあまりつかないので、初心者でも比較的育てやすい樹木です。

日当たり

サンシュユは日当たりがよく風通しのよい環境でよく育ちます。半日陰の日照でも十分育ちますが、花つきが悪くなります。
寒さにはやや弱いので、冬は風や霜除けのある日当たりの良い場所で育てましょう。

水やり

水を好むので、夏は1日に2回、冬は2~3日に1回たっぷり与えましょう。

肥料

堆肥や油かすなどの有機性のものを1月~2月頃に寒肥として与えましょう。

植え付け

植え付けの適期は12月~3月です。有機質の多い肥沃な土質でよく育ちます。

サンシュユの病害虫

サンシュユは、病害虫の発生はあまり多くはありませんが、病害には少し注意が必要です。
病害で気をつけたいのが「うどんこ病」です。

うどんこ病

葉に白いうどん粉を散らしたような状態になり、次第に葉が落ちて株が弱ってしまいます。
夏の高温乾燥時に多発するため、剪定を行い風通しを良くします。葉は摘み取り焼却処分します。

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まとめ

枝を覆うように咲く、黄色い小花が印象的な「サンシュユ」は、和風や和モダンのお庭のシンボルツリーとしておすすめの樹木です。
初春の花、秋の紅葉や果実、冬の落葉など年間を通して楽しめ、庭木として人気のあるサンシュユを育ててみたいという方もいらっしゃると思います。
サンシュユは剪定を怠ると、花つきが悪くなったり、病気の原因となるため、剪定を行い生育環境を整えてあげる必要があります。サンシュユを放任してしまい、弱ってしまった場合や、自分で剪定を行うのが難しい場合はプロの業者や造園会社に依頼するのもひとつの手です。
サンシュユの剪定は時期によって行う作業が異なりますので、正しく理解をし作業を行うようにしましょう。ぜひ、この記事を参考に剪定を行ってみてくださいね。

サンシュユの剪定が難しい場合や日々のお手入れで困った場合は、ぜひ庭のプロ集団『庭.pro』へご相談ください。
サンシュユが健康に育つよう、皆様のお手伝いができれば幸いです。

2024年1月31日更新

ご注意ください!
自分で剪定する際に、
事故が発生しています。

想定外の設備不良や害虫との遭遇など、剪定中の様々な事故が発生しています。

  • 脚立から転落、
    頭をぶつけた 脚立から転落、頭をぶつけた

    庭で植木の剪定の作業をするため脚立で作業中、自分の足元の確認が不十分であったため脚立から転落し下にあった石に頭をぶつけた。
  • 蜂に刺され
    動けなくなった 蜂に刺され、動けなくなった

    樹木の剪定作業中、蜂の巣に気付かず蜂に刺され、まもなく動けなくなった。
  • トリマーの刃で
    右手小指裂傷 トリマーの刃で右手小指裂傷

    トリマーを使い刈り込み作業中、トリマーのエンジンを止めずに置き、刈って落ちた葉を整理していたため、トリマーの刃と右手小指が当たってしまい裂傷した。

引用:厚生労働省職場の安全サイト 労働災害事例(https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pgm/SHISYO_FND.html)平成29年5月,7月

危険に遭遇した際には、思ったように体が動かないものです。
樹木の状態や周囲の状況に合わせた道具や準備で十分注意の上、怪我のないように作業を行いましょう。

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