思い入れのある庭木も、お手入れをしないと美しい状態のまま維持するのは難しいこと。剪定などのお手入れを怠るとすぐにボーボーになったり、お隣へご迷惑をかけてしまったりということもあります。これまでは自分でお手入れや剪定を行っていても、大きくなった木では手が届かなくなったり、高い脚立に登るのも危険になったりということもあり、庭師や剪定業者に一度頼んでみようとお考えになる方も増えています。そんな、初めて庭木の剪定を剪定業者などに依頼をしようと思っても、剪定の相場程度は知っていないといけませんね。こちらのページでは、剪定を剪定業者に依頼した場合の、剪定料金の相場と、お庭のお手入れ料金の相場をご案内しています。
1本あたり単価制、日当、時給、出来高制などの4種類の料金体系
剪定の料金体系は木1本あたりの剪定料金を高さや大きさなどで料金設定している場合と、日当制で一人一日いくらという一人当たりの日当で算出する場合や、時間単位で費用を算出する時間制、生垣などの剪定に多い仕事の量に応じて料金を決める出来高制という算出方法もあります。
木1本あたりの剪定料金設定では、1m未満で1,000円~、3m未満3,000円~、7m未満18,000円~というように、木の高さと大きさ、樹種などにより細かく設定されており、剪定をしてもらいたい木を1本1本のぞれぞれの料金の合算が剪定料金の合計となります。
日当制というのは、剪定作業に何日分の作業となるのかを算出し、職人一人当たりの日当額×日数(人工)で計算する方法です。職人の日当は、無資格者で1万円~1万5千円程度から、有資格者で1万8千円~3万円程度が一般的な相場で、都市部になる程高めの傾向となっています。
時間単位で剪定料金を算出する時間制は、1時間あたり2,000円~3,000円が目安の相場となっています。この場合もご依頼頂いた剪定が何時間程度かかるかを算出し、それに単価を掛けたものが全体の剪定料金となります。
仕事量に応じた出来高制の剪定料金は、生垣のみを剪定する場合などに多く用いられており、幅1mあたり(高さ2m未満)2,000円~4,000円程度の料金設定が相場となっています。
このように、剪定料金の価格設定は、様々な方法があり、剪定業者によって価格方式が異なっていますし、それぞれの単価や日当などが異なっていますので、事前にしっかりと確認することが必要となります。
また、マツやマキなどのように、剪定技術と手間がかかる特殊樹などに関しては、基本的に別途見積りとなる場合が多くなりますし、剪定方法や剪定場所の難易度や危険度によっても剪定料金は大きく異なってきますので、必ず現地の下見をしてもらって、正式な見積りを算出してから手配を行うようにしましょう。
一般的な剪定相場
木1本あたりの剪定料金設定の場合(木1本の場合)
低木(高さ0~3m未満):1,000~5,000円中木(高さ3~5m未満):3,000~8,000円
高木(高さ5~7m未満):7,000~20,000円
高木(高さ7m以上):25,000円~
※一般的な相場で、基本的にはお見積り対応になる場合が多いです。また高木などは重機の有無や、敷地の広さ、交通誘導などの要件によって価格は異なります。
日当制の剪定料金設定の場合
無資格:10,000円~
庭師:18,000円~(造園技能士、造園施工管理技士、樹木医、街路樹剪定士などの有資格者)
地域にもよりますが、有資格者のプロの庭師1人1日当たり18,000円~30,000円が一般的剪定の相場です。剪定料金は都市部になるほど高くなる傾向があります。また、親方レベルの庭師や造園工(有資格者)、普通作業員などの技能レベルによっても日当は異なる場合もあります。
時間制の剪定料金設定の場合
1時間あたり:2,000円~3,000円
時間制の剪定料金設定の場合も、資格の有無、難易度等により剪定料金は異なります。
出来高制の剪定料金設定の場合
高さ2m未満の生垣の剪定の場合:幅1mあたり2,000~4,000円
高さが2m以上の場合や、特殊樹などの場合は見積もり対応となる場合が多いです。
ゴミ処理費等の剪定以外の費用
剪定を行うと必ず剪定ゴミが発生します。一般的には剪定によって発生したゴミの処分費がかかることになります。
一般的には、45リットルのゴミ袋1つで500円~1,000円程度、軽トラック一台分で5,000円~10,000円程度の処分費が必要となります。また、これらの処分費は、行政区によってことなりますし、処分場までの距離が遠い場合などは、より割高になってきます。
また、剪定業者によっては剪定料金にゴミ処理代含んで料金提示をおこなっている事業者もありますが、引き取ったゴミを適正に処分しているのか等を良く確認しておきましょう。また、そのゴミをご自身で処分される場合は、ゴミ処分費はかからない場合もあります。
他には、剪定作業時の駐車場の有無、剪定場所までの距離、高所作業車等の重機の有無、川の上に張り出した木の剪定などの危険作業等の場合も割高になる場合があるので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
プロの庭師に依頼したら
剪定の料金相場の説明を致しましたが、有資格者のプロの庭師は割高というイメージでしょうか。しかしながら、有資格者のプロの庭師は、「処理スピードがダントツに速い」、「高木でも、特殊樹でも対応可能」、「その木に最適な剪定時期や剪定方法を熟知」、「その地域の気候や環境を知っている」、「樹木の気になる相談にも対応できる」など、作業スピードと処理能力を勘案したら、逆に安く付くという声が多いのも事実ですから、そのあたりの見極めも必要です。特に、時間制で剪定を依頼する場合や腕の悪い職人などの場合は、剪定時間が長くなり、総費用がかさむケースが多いので、このあたりも事前にしっかりと見極めたいものです。
剪定費用を安く抑える方法
剪定の相場は各地域によって異なる場合もありますが、概ねの料金帯はご理解いただけたのではないでしょうか。長年剪定作業に関わってきた者として、見栄え良い剪定で剪定費用を安く抑える方法は、「腕の良いプロの庭師に、テキパキと早く剪定作業を行って頂くこと」だと自負しています。結果的にその方が、時間単価は高いが早いので総費用は安くなり、そして熟練の技術で木にとっても優しく、人にとっては見栄えの良い剪定となることが間違いがないと思っています。


























































