【オリーブ】剪定の基本を庭師が伝授

オリーブの剪定の基本を庭ドットプロの庭師が伝授します
オリーブはお洒落な見た目から、食用のほかにも観賞用やガーデニングなどで人気の樹木です。
オリーブはもともとは、アジアが起源とされていて、紀元前14~12世紀の間に、シリアからトルコを経てギリシャへ広がったとされているそうです。日本には安土桃山時代にオリーブの実とオイルが最初に持ち込まれ、苗木は1862年に輸入されたものが横須賀に植えたのがはじまりだそう。
そんな、健康にも、おうちのシンボルツリーにもなる、多くのガーデナーに愛されているオリーブを、健康的に生長させ、キレイな見た目を維持するための剪定の仕方や時期などをご紹介いたします。

岡山県で剪定・伐採などのお庭のメンテナンスサービスを提供しています
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目次

オリーブの基礎知識
オリーブの特長
オリーブの剪定時期
オリーブの剪定方法
オリーブの剪定の注意点
オリーブの実を食べて、オリーブ酒を楽しんでみて
自分での剪定は事故に注意!

オリーブの基礎知識

学名:Olea europaea
科名:モクセイ科
属名:オリーブ属
原産地:北アフリカ、地中海沿岸、中近東
和名:オリーブ
英名:Olive
開花時期:5~6月
花色:白
植えつけ時期:2~3月
耐暑:強い
耐寒:強い
剪定時期:2~3月
樹高:中高木
常落区分:常緑性
日照:日なた
記念樹:「新築・新居祝い」「子供の成長を願う」に向いています。平和のシンボルで家内安全の縁起樹です。また、「知恵」「賢さ」の花言葉より、子供の成長を願う気持ちが表れています。詳しくはこちらから
花言葉:「平和」「知恵」「賢さ」

オリーブの特長

オリーブとは、モクセイ科オリーブ属の常緑の樹木です。樹勢が強く生長も早いため、剪定を行わないと10mを超える大木になる場合もあります。オリーブは東アジアが起源とされていますが、原産地は地中海沿岸、中東地域とされていて、紀元前3世紀にはすでに多くの木が栽培されていたといわれています。
オリーブは温暖な気候を好みますが、寒さにも強く-10℃~-12℃程度までであれば地植えでも越冬できるので、その姿の美しさから、おうちのシンボルツリーなどの多く活用されています。樹勢は強く、縦に横に旺盛に伸びていくため、放任してしまうと、日光に向かってたくさんの枝を伸ばし、樹高も高くなったり、樹形も乱れたりしてしまいます。
そんなオリーブは、生命力の強さと花言葉である「平和」の象徴とされていて、シンボルツリー記念樹として、大変多くのご家庭で植樹されています。

オリーブの剪定時期

オリーブの剪定時期は、2月中旬〜3月が剪定の適期です。
樹木は樹勢の強い生長時期に剪定を行うと、多くの樹液を流し、切口もふさがりにくいため、菌に侵され枯れてしまったりする場合があるので、できるかぎり、生長が緩やで、平均気温が15℃程度となる2月中旬~3月頃に行うのが最適です。この時期に行う剪定は、生長期前に古い枝や不要な枝などを取り除く剪定ですが、この時期は休眠期から生長期に入るタイミングで、春から秋までの生育時期前の剪定ですから、強めに剪定を行っても生育に影響が出にくいですから、高さを止めたり、太い枝を下ろしたりなどの、強剪定も可能です。
このように、基本的な剪定は2月中旬~3月に行いますが、この時期以外で、ひこばえ徒長枝などで樹形を乱してしまうようであれば、不要枝を落としたり、新梢の切り戻しなどの剪定は、一年を通じて行えます。

オリーブの剪定方法

オリーブは、前述のとおり生長が早いため、枝の広がりを押さえるような剪定を行いましょう。
オリーブの開花時期は5~6月頃と言われています。そのため、剪定時期としては新芽が出始める2~3月頃に強剪定、春前に細かい枝の剪定を行うのが木への負担が少ないため好ましいです。
オリーブの剪定の基本は、細かい枝を切り落として枝を透かし、長すぎる枝は枝元で切ります。
樹木の根元から伸びるひこばえや、込み合っている交差枝等、不要な枝を根元からバッサリと切り落としましょう。
なお、オリーブは1ヶ所から対に細かい枝が伸びる、対生といわれる性質になります。
その性質から、放任をしてしまうとより込み合いやすく、ふところの風通しや日当たりが悪くなってしまいがちです。互い違いでバランスよく枝を切り落として剪定することが大切です。
込み合う枝を間引くことでふところにも日があたり、風通しも良くなるので害虫や病気を防ぐことができます。
また、根がしっかりしていない若木の頃のオリーブは、風通しが悪いと木が倒れてしまう可能性がありますので、しっかりと対策をしましょう。
オリーブは、品種によっても樹形が乱れやすい、比較的整いやすいという性質の違いがありますから、購入時に確認をしてみましょう。

ご注意ください!
自分で剪定する際に、
事故が発生しています。
設備不良による転倒や、害虫との接触など、剪定中の事故が発生しています。十分注意の上、怪我のないように、作業を行いましょう。 設備不良による転倒や、害虫との接触など、剪定中の事故が発生しています。十分注意の上、怪我のないように、作業を行いましょう。
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オリーブの剪定の注意点

①剪定後の樹形をイメージする
オリーブを剪定する前に樹形全体のシルエットをあらかじめイメージした上で剪定を始めると良いです。
樹形イメージに沿わない枝を剪定していくことで失敗しにくく、よりキレイな見た目に仕上げることができますよ。
オリーブの理想樹形としては縦に楕円形が挙げられますが、品種によって最適な樹形は異なりますので、事前に確認しておくとスムーズです。

②オリーブの実を収穫する場合は、枝の切り落としすぎに注意する
オリーブはその年に伸びた枝が翌年花を付け、実を付けていきます。
全体の枝を切り落としすぎてしまうと、実付きに影響してしまいますので、オリーブの実の収穫を意識する場合は注意が必要です。
実付きの管理にまでは自信が無い…と思われる方は、プロの庭師に相談されても良いでしょう。

オリーブの実を食べて、オリーブ酒を楽しんでみて

庭.proスタッフが育てたオリーブの実を美味しく食べる方法をやってみたよ。
オリーブの実にある渋みを抜いて風味が失われないようにして、食べやすいようにするにはどうするのかいいのか?試行錯誤中です。今回は渋を抜く12の方法の中から日本酒で渋を抜く方法をやってみました。
オリーブの渋みが日本酒の麹菌で抜けるそう。日本酒には2週間~3週間程度漬けておきましょう。日本酒はツンとくる角が取れて、ポリフェノールたっぷりのフルーティーなオリーブ酒になっていましたよ。

【準備品】
ブラックオリーブの生の実
日本酒
ガラス瓶

ブラックオリーブは、10月の下旬頃になると実が熟しはじめ、序々に色づいてきます。できるだけい真っ黒なものが良いですが、うちのオリーブは真っ黒になる頃に落果しているものもあったので、早めに取りこみました。

【作り方】
オリーブの実は赤い色素が多く出る真っ黒なブラックオリーブの状態が良いです。
オリーブの種はそのままでOKです。
オリーブの実を流水で良く洗い、10分程度水に浸しておきましょう。虫さんが居たら出てきます。
水に浸したオリーブの実を流水で良く洗い(ゴシゴシとこすらないでね。擦ると表面のポリフェノールが取れてしまいます。)ましょう。
風通しの良い所で紙の上に並べて水滴が飛ぶまで干しましょう。
ガラス瓶は煮沸消毒しておいた方がいいですね。
ガラス瓶にオリーブの実を入れて、ひたひたに浸かるまで日本酒を注ぎます。
1週間程度で日本酒が鮮やかな赤色に染まり始めます。
約2週間程度で渋が抜け、オリーブ酒のできあがりです。

 

【実を食べてみよう】

我が家では、日本酒に漬けたオリーブの実を日本酒から取り出した後、種を取ってオリーブオイルに漬けています。風味は少し抜けたようですが、サラダやピザなどに大活躍です。
その他の渋を抜く方法は、「重曹で渋を抜く」「塩で渋を抜く」「水で渋を抜く」「塩水で渋を抜く」「ワインで渋を抜く」「日本酒で渋を抜く」「干して渋を抜く」「焼いて渋を抜く」「乾かしで渋を抜く」「熟させて渋を抜く」「苛性ソーダで渋を抜く」という方法があるようですが、私は、「塩」と「水」でトライしましたが、とっても難易度が高かったですね。

 

育てて楽しい、いただいて美味しいオリーブの木をお手入れして育ててみましょう。剪定やお手入れが難しい場合はプロの庭師にお任せくださいね。

2024年1月29日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

ご注意ください!
自分で剪定する際に、
事故が発生しています。

想定外の設備不良や害虫との遭遇など、剪定中の様々な事故が発生しています。

  • 脚立から転落、
    頭をぶつけた 脚立から転落、頭をぶつけた

    庭で植木の剪定の作業をするため脚立で作業中、自分の足元の確認が不十分であったため脚立から転落し下にあった石に頭をぶつけた。
  • 蜂に刺され
    動けなくなった 蜂に刺され、動けなくなった

    樹木の剪定作業中、蜂の巣に気付かず蜂に刺され、まもなく動けなくなった。
  • トリマーの刃で
    右手小指裂傷 トリマーの刃で右手小指裂傷

    トリマーを使い刈り込み作業中、トリマーのエンジンを止めずに置き、刈って落ちた葉を整理していたため、トリマーの刃と右手小指が当たってしまい裂傷した。

引用:厚生労働省職場の安全サイト 労働災害事例(https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pgm/SHISYO_FND.html)平成29年5月,7月

危険に遭遇した際には、思ったように体が動かないものです。
樹木の状態や周囲の状況に合わせた道具や準備で十分注意の上、怪我のないように作業を行いましょう。

自分でやるのは不安・・・
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そんな方は「庭.pro」にお問合せ下さい。

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