今回はそんなローズマリーを楽しむためにも剪定の時期や方法についてをご紹介します。
目次
ローズマリーの基礎知識
ローズマリーの特長
ローズマリーの剪定に適した時期
ローズマリーの剪定方法
ローズマリーの剪定の注意点
自分での剪定は事故に注意!
ローズマリーの基礎知識
学名:Rosmarinus officinalis
科名:シソ科
属名:マンネンロウ属
原産地:地中海沿岸地方
和名:マンネンロウ(迷迭香)
開花期:3~6月、9~11月
花色:青、紫、ピンク、白
植えつけ時期:3月~5月、10月
耐寒気温:強い
剪定時期:4月~6月
ローズマリーの特長
ローズマリーは、生長すると高さ2mメートル弱までになる常緑低木です。花の色は青や紫系統の色がほとんどですが、中には白やピンクのものもあります。
また、ローズマリーには様々なか品種があり、立性と匍匐(ほふく)性という種類に分かれています。上級者になると、立性のローズマリーを生垣として用いる方もいらっしゃいます。
※立性…茎や枝が直立して生長する種類
※匍匐性…茎や枝が地を這うように成長する種類。
ローズマリーの剪定に適した時期
ローズマリーの剪定は、一般的に春から夏前までの4月~6月頃の剪定がおすすめです。
タイミングが遅いと、その年の花芽に影響が出やすくなりますので注意が必要です。新しい茎を育てるような剪定は、なるべく夏の7~9月頃は避けましょう。
毎年の剪定が必要ですが、なかなか定期的な剪定が難しいということでしたら、収穫も兼ねて行うのも良いですよ。
ローズマリーの剪定方法
まずはじめにローズマリーを剪定する際の道具ですが、清潔なハサミを使用しましょう。ハサミが汚れていると切り口から菌が入り、病気になる原因になりかねません。
続いて剪定方法ですが、大きく育てたい場合は枝先を、小さく保ちたい場合は枝の分かれ目で剪定しましょう。
枝先を切ると、そこから脇芽が生え枝分かれで生長していくため、樹形が大きくなります。枝の分かれ目で切ると、脇芽が生えてこないので小さく保つことができますよ。
その他には、病気や枯れる原因になるような枝は定期的に剪定をしましょう。
混み合う枝
ローズマリーは乾燥を好み、湿気を嫌います。
枝が込み合うと風通しが悪くなり蒸れてしまいます。枯れてしまったり病気になる原因にもなりますので、こまめに切り戻しや不要な枝を剪定し、風通しを良くしましょう。
摘心(てきしん)
摘心は枝茎の先端の芽(頂芽)を摘むことを言います。
花が咲き終わり、花が茶色くなってしまった部分までを目安に剪定・切り戻しを行いましょう。
剪定・切り戻しを行うことで、見た目もキレイになりますし、発芽や開花を促すこともできます。また、風通しも良くなるため、病気の予防にもなりますよ。
不要枝
庭木の場合には、樹形を乱す枝を中心に剪定を行いましょう。不必要に伸びすぎた枝や、茂りすぎている枝等を切り落とします。
枯れている枝も放任しておくと病気の原因になります。折れている枝も、後々枯れてしまいますので、見つけ次第切り落としてしまいましょう。
ローズマリーの剪定の注意点
・乾燥した気候を好むので、湿気には気をつけましょう
剪定を怠ると、枝が込み合い蒸れやすくなっていしまいます。ローズマリーは湿気に弱く葉が枯れてしまいますので、こまめに剪定を行いましょう。
ローズマリーは過湿になると、葉が黒く痛んでしまいます。剪定を行い風通しを良くしておきましょう。
・木質化させないよう、こまめな剪定を
ローズマリーは株元が木質化してしまう植物です。木質化とは、茎の部分が茶色に変色してしまうことをさします。
そうなってしまうと、剪定ばさみで切ることも難しくなってしまいますし、何より葉や花が出にくくなってしまいます。あまりに放任しすぎてしまうと上の方まで木質化してしまうので、なるべくこまめに古い茎から切り戻し剪定を行いましょう。
初心者でも育てられるローズマリーですが、もしお困りごとや心配なことがあれば、お気軽にプロの庭師にご相談してみてください。
2024年1月30日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎