【サルスベリ編】剪定の基本を庭師が伝授♪

サルスベリの剪定に挑戦!
花を咲かせるコツは?

サルスベリは生長すると高さが2mから10mにもなり、お庭のシンボルツリーとしてぴったりな樹木のひとつです。
初夏から晩秋にかけて赤や白・ピンクなどの可憐な花が咲き、庭の彩りも美しくなります。
今回は、サルスベリの剪定方法や特長、育て方のコツ・注意点などをご紹介します。

目次

サルスベリの基礎知識
サルスベリの特長
サルスベリの育て方
サルスベリを剪定するメリット
サルスベリの剪定に適した時期
サルスベリの剪定方法
サルスベリの剪定のコツ
サルスベリを剪定するときの注意点
まとめ

サルスベリの基礎知識

サルスベリとはどんな植物なのでしょうか。

サルスベリは、中国南部を原産とするミソハギ科サルスベリ属の多年草です。
サルスベリの名前の由来は、木の幹がとても滑らかで猿もすべってしまうくらいツルツルしていることから「猿滑り」と名づけられたようですね。
漢字で書くと「百日紅(ひゃくじつこう)」で、「約100日間、ピンクの花を咲かせる。」のが 名前の由来。
夏から秋までの約3ヶ月間咲き続けますが、実際には一度咲いた枝先から再度芽が出てきて花をつけるため、咲き続けているように見えます。
綺麗なピンクの花が次々と開いて長く咲き続けるところからつけられたのでしょう。
生長すると高さは2~10mにもなり、つややかな濃い緑色の葉をつけ、初夏から秋にかけて赤や白・ピンクの小さな花が房のようにまとまって咲きます。その後、晩秋になると紅葉し、落葉します。

学名:Lagerstroemia indica
科名:禊萩(みそはぎ)科
属名:サルスベリ属
原産地:中国南部
和名:サルスベリ
英名:Lagerstroemia indica
開花期:7月~10月
花色:ピンク,赤,白
耐寒性:強い
剪定時期:年2回、10月下旬頃と落葉期(11月から3月頃)
その他:落葉性,開花期が長い,初心者でも育てやすい

サルスベリの特長

サルスベリと聞くと、写真のような「コブ」をイメージしませんか?
人それぞれですが、このコブを味わい深いものとして受け止められている一面もあります。
これは自然にできるものではなく、剪定によってできた跡ともいえます。
こうしたコブは、毎年同じところで切っているからできるもので、逆に言うと、コブで切っておけば毎年同じような形になるという目印にもなるため、プロが手入れをしている庭でも見掛けることがあります。

サルスベリの魅力は、花もさることながら、曲がりくねった幹や滑らかな木肌にあります。
不自然なコブを作らないよう、手をかけてその魅力を味わいたいものですね。

サルスベリの育て方

サルスベリは、日当たりの良い場所に植えさえすれば、その後の管理は意外と簡単です。
ただし、成長力がとても盛んなので、剪定作業などのお手入れをしないと大きくなりすぎることもあります。

サルスベリの育て方のコツ・注意点

・庭植えで育てるのが基本
サルスベリは、生長すると高さ数メートルの大きな樹木となりますので、苗のうちは鉢植えで育てても構いませんが、いずれは庭植えになるほど生長することをしっかり考慮しておきましょう。

・日当たりの良い場所で育てる
サルスベリは日当たりを好みます。
日当たりが不十分だと花が咲かなくなってしまいますので、年間通じて日の当たる場所で育てるようにしましょう。暑さや直射日光にも強いので、夏場もよく日の当たる場所で管理します。

・水やりは基本的には不要
サルスベリに限らずですが、雨が降らない日が何日も続いたときや、高温で乾燥が激しいときなどを除いて、庭植えの植物は水やりは基本的に不要です。
ただし、庭に植えつけてから1年程度の株には、土の表面が乾いていたらたっぷりと水やりを行ってください。
庭植えで根付いた株には、水やりをする必要はありません。

・施肥は、冬(1~2月)と開花後(9月前後)の合計2回
1~2月頃に株元周辺を掘り、寒肥を与えることで、有機物の働きで土壌改良され、新芽や花芽がつきやすくなり、生育が促されます。

また、花が開花した後の9月頃には、お礼肥を与えましょう。
お礼肥を与えることで、開花で消耗している株が元気になり、健康状態を維持することにつながります。

サルスベリを剪定するメリット

サルスベリは放っておくと、高さは6~7m程度に達し、横枝も大きく張り出します。
芽吹きがよく葉が鬱蒼としやすいため、剪定せずに放置していると、台風などの強風にあおられて転倒することもあります。
また、風通しが悪いとウドン粉病やカイガラムシの被害に遭いやすくなります。

サルスベリの剪定に適した時期

サルスベリの剪定は、 年に2回行うのがベストです。

1回目は花が終わった10月下旬ごろです。
どんな花木もそうですが、花殻を放置して実を付けさせてしまうと、木の勢いが弱って翌年の開花に影響します。
花後に剪定することで、ついでに花殻を取り除くことができます。

2回目は落葉期(11月から3月頃)です。
花後の剪定で整理しきれなかった枝を整えるのが中心ですが、ノコギリを使って樹形を大きく変えたい時や、何年も放置しているサルスベリを大胆に剪定するような場合も落葉期に行います。

なお、剪定の時期としてもっとも不適切なのは早春から初夏です。
サルスベリは、その年の春から初夏にかけて伸びた枝の先に花をつける性質を持ちますので、この時期に剪定してしまうと花を楽しむことができなくなります。

サルスベリは1年枝に花芽を付けます。
1年枝というのはその年の春に芽が出た枝のことで、その枝に花を付けるのが1年枝です。
サルスベリは春4月から5月頃に新芽が伸びて新しい枝を形成しますが、その先に花芽を付けて、その年の秋に花を咲かせます。
つまり春に出た枝の先にその年の秋に花が咲くということになります。
これをを1年枝に花を付けると言います。

ちなみに2年枝というのは花後に伸びた新枝に花芽が付いて、翌年の春に咲くタイプで、年をまたがって2年越しに花が咲くということになります。

サルスベリは花後に急いで剪定する必要はない、と言うよりも、剪定してはいけないという方が正しいかもしれません。
花後に慌てて切ると、その切り口から直ぐに細い小枝がたくさん出てきます。
これを土用芽と言いますが、放っておくと翌年の春にその細い枝から新しい芽が出て、秋になるとその先に花が咲くことになります。
こうなると枝が細くてか弱い分、花も小さいし花付きも悪くなってしまいます。

小さな花しか付かない、花付きが悪いと感じている方は、もしかして花後に剪定していないか確認してみてください。
葉が落ちてしまって休眠期に入った頃~翌年の3月くらいまでなら、いつ剪定しても大丈夫です。

サルスベリの剪定方法

サルスベリは不要な枝葉を整理することで、翌年の花付きが良くなります。
花をたくさん咲かせるために上手に剪定したいですね。

サルスベリの花は、春から伸び出す新梢だけにつきますので、細い枝やふところ枝は切り取りましょう。
また、太い枝で剪定すると、萌芽枝に大きな花が咲き、細い枝で剪定すると、小さな花がたくさん咲きます。

早く花が咲いた枝は、花が終わりかけた頃に早めに剪定することで、もう一度花を咲かせることができます。
上手に剪定して2度咲きを楽しみましょう。

剪定をするのに順序はある?
まず最初に残っている枯れ枝や枯葉を落とします。
次に、不要枝を木の下側から切っていきます。
枝が混み合った部分は、細い枝を切ります。
今年伸びた枝を元から切り戻し、主幹と太枝だけにします。
最後に、樹冠線から飛び出した枝を切ります。

※樹冠線とは、樹の形のことで、半楕円などが一般的です。

サルスベリの剪定のコツ

剪定する不要枝とは?
自然な枝の伸び方に逆らっているもの。樹形を乱す枝などのことです。

逆さ枝・・・木の内側に向かって伸びる枝。
立ち枝・・・極端に立って伸びる枝。
平行枝・・・ほかの枝と平行に伸びる枝。
徒長枝・・・勢いよく伸びている枝。樹形を乱す枝。
胴吹き枝・・・幹から飛び出して伸びる枝。
ひこばえ・・・根元から伸びる枝。

このような枝は付け根から切りましょう。

細かな枝先の前に、株の元から生えている細い枝「ひこばえ」を全て切除します。
幹からではなく、地面から生えているように見える細い枝のことです。
サルスベリはヤゴが発生しやすい樹木ですが、これを放置すると主幹の成長が阻害されますので、見付け次第、取り除くのが本来の手入れです。

剪定の仕上げはどうすればいい?
綺麗に仕上げるために、どこをどんな風に切ると良いのかわからないですよね。

自分の望む樹形の樹冠線を想定し、ラインを出た枝を切ります。
枝分かれしているところで切ると樹形がまとまりやすくなります。
樹高を低くしたいときは、目的の高さで芯を止めます。

サルスベリを剪定するときの注意点

サルスベリのこぶを作らない剪定方法

サルスベリのこぶはどうしてできるのでしょうか。
それは、長年同じ箇所を何度も切ることで、切り口が肥大し、こぶ状になってしまうんです。

では、こぶができるのにどうして同じ箇所を切るのか?
実は、幹や枝の湾曲した樹形を楽しむために行われる剪定方法なんです。
同じところで切ることで余計な枝を出すことなく、樹形を維持できるからです。

とはいえ、
見苦しくなったこぶの剪定はどうするの?
と思う方も多いのではないでしょうか。

こぶを剪定するには、冬の剪定の時にこぶより下のところ(付け根側)で切ります。
切り取った枝が太いときは、切り口にカルスメイトなどの癒合剤を塗って保護しましょう。
また、毎年同じ箇所で切らないで上下にずらして切るようにするとこぶになりません。

※癒合剤とは、枝や幹を剪定した時に、枝の傷口を保護し雑菌や雨水などの浸入を防ぐ薬剤です。

コブのところからは毎年細い枝が10~20本ほど発生します。
何も考えずに全ての細枝を元から切れば大きさを維持できるので、作業効率だけを考えるとついついコブを作ってしまうことになります。

幹から出ている枝は、なるべく幹に近いところの分かれ目で切ります。
こうすることで大きくなるのを抑えつつ、コブにするのも防ぐことができます。
ただし、枝が長過ぎる場合、分かれ目ではなく適当な位置で切っても問題ありません。
サルスベリの場合、強めに剪定すればするほど、切った場所から元気な枝が発生して、良い花を咲かせます。

まとめ

サルスベリの剪定は、冬の休眠期に行うことで樹形を美しく保つことができ、花つきも良くなります。
こぶの剪定も、見苦しくなったらバッサリと切ってしまいましょう。
また、サルスベリは、樹高30㎝〜1.5mくらいの矮性のものや、3mくらいに育つ中低木、5〜7mまで成長する高木など種類もたくさんあります。
近年、矮性のものや小型の品種のサルスベリも出回っていますので鉢植えで楽しむこともできます。
お庭の条件にあったものを選んで、フリフリの可愛いお花を身近で楽しんでみてくださいね。

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もしご自身での剪定作業に取り組むことが難しいと感じる作業や、時間がかかったり面倒だと感じてしまったりする作業は、庭のプロにお任せするのも綺麗にサルスベリの花を咲かせるコツです。
自分でできることは自分で行い、できないことだけを任せる。このようにして、賢く綺麗にサルスベリの花を咲かせましょう。
作業が難しい場合は、庭のプロ集団『庭.pro(ニワドットプロ)』までご相談ください。
綺麗な庭で皆様の暮らしが豊かになれば幸いです。

2019年6月17日
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

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