【ダシリリオン(属)】育て方の基本を庭師が伝授

ドライガーデンに似合うダシリリオンの育て方をプロの庭師が伝授します

ダシリリオンの育て方|庭.pro
ドライガーデンに似合うダシリリオン
「ダシリリオン(属)」は、別名“メキシカングラスツリー”とも呼ばれ、メキシコを主とした北米南部に自生するキジカクシ科の植物です。
昨今のドライガーデン人気に呼応して、ジワジワと知名度をあげつつある注目株で、日本国内で流通量が多い品種は『ロンギシマム』や『ウィーレリ』です。馴染みのある植物に例えれば、形状はユッカソテツに似ています。
もともと乾燥地帯に自生するダシリリオンは、水切れの心配が少なく、暑さ寒さに強く、成長がゆっくりなため、手がかからず育てやすい植物です。乾燥地帯の自然を再現するドライガーデンの庭木として重宝します。
このページでは、そんなダシリリオンの育て方やお手入れ方法などについてご紹介します。

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目次

ダシリリオン(属)の基本情報
ダシリリオン(属)の特徴
ダシリリオン(属)の種類
ロンギシマム
グラウコフィルム
ウィーレリ
ダシリリオン(属)の育て方
植える場所
土づくり
水やり
肥料
植え替え
ダシリリオン(属)の病害虫
ダシリリオン(属)の増やし方
ダシリリオン(属)の剪定方法
まとめ

ダシリリオン(属)の基本情報

分類:ダシリリオン属
科名:キジカクシ科
学名:Dasylirion
英名:Sotol Dasylirion
和名:ダシリリオン
別名:メキシカングラスツリー
原産地:メキシコ、アメリカ南西部
樹高:180cm~300cm
葉張り:180cm
区分:常緑低木
耐寒性:-10℃まで
耐暑性:強い
日照:日なた
開花期:7~10月
花色:白色
剪定時期:古い葉の傷みが気になりだしたら取り除く
用途:屋外向き、ドライガーデンロックガーデンなど

ダシリリオン(属)の特長

北米南部に自生するダシリリオンは、日当たりがよく水はけの良いドライガーデンのような場所よく育ちます。もともと過酷な自然環境下に自生する植物のため、耐暑性・耐寒性ともに優秀で、夏の直射日光や−10度前後の寒さに耐えることができます。成長スピードはゆっくりで、固く屈強な容姿から、乾燥地帯の自然を再現するドライガーデンの庭によく似合います。

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植物の耐寒性を調べておきましょう。 植物をお庭に植える場合、その植物が自生している環境と植える環境が異なる場合には、その植物の耐寒性を調べておく必要があります。特に、南国育ちのサボテンやユッカ、アガベなどの多肉植物は、同種の植物でも耐寒温度...

ダシリリオン(属)の種類

ダシリリオンには20種類を超える品種があり、日本国内で流通量が多いのは、『ロンギシマム』。次いで『グラウコフィルム』や『ウィーレリ』などがあります。流通量が少ないためレアで価格も高額なものが多い印象ですが、昨今のドライガーデンロックガーデン人気もあって、流通量が徐々に多くなりつつあります。

ロンギシマム

まだまだ日本国内では流通量の少ないダシリリオンのなかでも、比較的入手しやすいのが『ロンギシマム』です。葉は丸みがありトゲはなく直立して天にそそり立つ姿が印象的です。メキシコ北東部のチワワ砂漠に多く自生し、その硬質な姿はロックガーデンやドライガーデンなどの無骨で格好いい庭によく似合います。

グラウコフィルム

『グラウコフィルム』や『グラウコフィラム』と呼ばれるこちらの種類は、シルバーブルーの細長い葉が特徴で、アカべユッカに比べると繊細な印象です。とはいえメキシコ北部原産の耐寒性大型多肉植物で、耐暑性・耐寒性ともに優秀で育てやすく、庭に無骨な印象をもたらしてくれます。

ウィーレリ

シルバーブルーの細い葉の両側にノコギリ状の細かなトゲが特徴『ウィーレリ』。グラウコフィルムに似ていますが、こちらのほうが葉がピンと立っている印象です。
涼しげな印象が人気で、別名『メキシカングラスツリー』とも呼ばれます。地植えだと〜3m、鉢植えの場合は〜2mほどに育ちます。

ダシリリオン(属)の育て方

植える場所

ダシリリオンは、年間を通して直射日光の当たる日当たりの良い場所に植えましょう。ドライガーデンロックガーデンなどの、アメリカン(カリフォルニア)スタイルに適しています。湿気を嫌うため、日中を通して日当たりの悪いジメジメした場所には植えないよう気をつけましょう。寒暖差の激しい砂漠地帯に自生し、耐暑性・耐寒性には優れているため、地植え管理で十分育ちます。

土づくり

ダシリリオンを育てるのに適した土壌は、乾燥地帯を模した土質です。アガベなどの塊根植物用の土が理想で、サボテン用の土も適しています。
市販の用土をブレンドするなら
・硬質赤玉土(小粒) 4
・軽石(小粒) 2
・鹿沼土(小粒) 2
・ヤシ繊維 2
程度の、排水の良い配合土を準備しましょう。
地植えの場合も同様に、乾燥地帯を模した土質を再現しましょう。水はけの良いドライガーデンロックガーデンなどが適しています。

水やり

ダシリリオンはメキシコのチワワ砂漠などの乾燥地帯に、もともと自生している植物です。幹立ちになると幹内の保水性が極めて強くなるため、ほとんど水を必要としません。そのため保水性の高い土壌に植えてしまうと根腐れしやすくなる特徴があります。
地植えの場合、水やりは天候任せで問題ないですが、長雨や土壌がずっと濡れている環境では根腐れを起こす危険があります。
鉢植えの場合は、夏は土の表面がしっかり乾いたら下から水が出るくらいたっぷり水を与えましょう。あまり水を必要としないダシリリオンですが、夏場など気温が高く水切れが良い時期は適度に水をあげたほうが成長が早くなります。
冬場の水やりは月に1回程度にひかえ、乾燥気味に保ちましょう。

肥料

ダシリリオンは肥料をほとんど必要としませんが、生育スピードを早めたいなら元肥として化成肥料を適量与えます。普段の肥料は初夏から夏にかけて緩効性の置き肥か、水に加えるタイプの液体肥料をごく少量与えます。

植え替え

鉢植えで管理しているダシリリオンなら、1、2年に一回ほど、気温が上がり始める5月頃に植え替えるのが好ましく、固まった土を軽くほぐして、古い土を1/3ほど取り変えます。湿気に弱い根を乾かすために、日陰で数日干してから植え替えると良いでしょう。
成長はゆっくりですが、種類によって葉張り幅が1.8m前後、樹高1.8m~2mくらいまで育つことがあります。大きくなり鉢での生育が難しくなった場合は、ドライガーデンのような乾燥気味に管理する庭に地植えして楽しみましょう。

ダシリリオン(属)の病害虫

ダシリリオンは、比較的病気や虫の害の少ない植物ですが、稀にカイガラムシや軟腐病が発生する場合があります。
カイガラムシを発見した場合は、観葉植物用のカイガラムシ対応スプレーで対処しましょう。
軟腐病は細菌が原因の病気で、発症した場合は成長が止まり、葉色が悪くなり、腐り始めると腐敗臭がし、葉が簡単に抜き取れるようになります。他の植物の感染源になる可能性があるため、見つけたらすぐ専門家に相談・対処しましょう。

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ダシリリオン(属)の増やし方

ダシリリオンは、タネで増やすことができます。
ダシリリオンは雌雄異株で開花はごく稀なため、市販の種を購入するのが無難です。水はけのいい土壌に植え、水をやったら発芽までは明るい日陰に置きます。品種にもよりますが1〜2週間ほどで発芽しますが、成長スピードはゆっくりで、幹が形成される大きさまで育てるには何年もかかります。

ダシリリオン(属)の剪定方法

ダシリリオンは、成長スピードが遅いため、剪定はほとんど必要としません。古くなった葉を時折取り除く程度で十分でしょう。
ただ、成長すると葉張り幅が1.8m前後まで大きくなります。鋭く尖った葉を茂らせるため、人が行き交う経路には、あらかじめ植えないことをおすすめします。

まとめ

北米南部原産のダシリリオンは、ドライガーデンロックガーデンのシンボルツリーにぴったりの、迫力ある常緑樹です。成長がゆっくりで、水切れの心配も少なく、落葉もないため、育て方がとてもかんたん。まだまだ流通数が少ないので少しお値段ははりますが、庭のシンボルとして十分な働きをしてくれるかっこいい植物です。
「ダシリリオンを庭に迎えてみたい」「元気のないダシリリオンの状態を診てほしい」方は、ぜひ『庭.pro』にお任せください。素敵なお庭づくりのお手伝いを承ります。

2024年1月30日
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

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