【ディクソニア】育て方を庭師が伝授

雄大でかっこいいオージープランツ!|【ディクソニア】の育て方のコツをプロの庭師が伝授します

どっしりと直立する幹は柔らかい赤褐色の毛で覆われ、整った切り込みの葉は美しく、その葉が大きく伸びて緩やかにアーチを描く姿はなんともエキゾチック。ディクソニアは、オーストラリアの雄大な自然に自生する魅惑的なオージープランツ(オーストラリアンプランツ)のひとつです。寒さに強く、木立性シダの中でも育てやすい種類で、シンボルツリーや観葉植物にもおすすめです。そんな魅力たっぷりのディクソニアの品種や基本の育て方、剪定のコツを解説します。

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目次

ディクソニアの基本情報
ディクソニアの特徴
ディクソニアの主な品種
ディクソニアの育て方
ディクソニアの病気と害虫
ディクソニアの剪定方法
ディクソニアの増やし方
まとめ
やっぱりプロに依頼したい方

ディクソニアの基本情報

分類:タカワラビ科ディクソニア属
学名:Dicksonia(Dicksonia antarctica)
英名:Soft tree fern、Woolly tree fern、Tasmanian tree fern
別名:ツリーファーン
原産地:オーストラリア東南部、ニュージーランド
樹高:2〜4m
葉張り:2〜4m
常落区分:半常緑性シダ類
耐寒性:−5℃前後
耐暑性:強い
用途:庭木、シンボルツリー、観葉植物
剪定時期:春〜秋

ディクソニアの特徴

ディクソニアは、シダの中でも大きくなる木立性シダの一種です。オーストラリアの東南部やニュージーランドなどに20種ほど自生し、現地では15mを超えるものもあります。園芸用のディクソニアとして一般的なのは、耐寒性のあるディクソニア・アンタルクティカ(Dicksonia antarctica)という品種です。木立性シダの中でも強健で育てやすく、世界中で庭木や観葉植物として親しまれるオージープランツ(オーストラリアンプランツ)です。樹高は大きくなりますが成長速度は1年に3cm程度と、とてもゆっくり育ちます。

自生地とその特徴

オーストラリア東南部やニュージーランドの湿潤な森林地帯に自生しています。雲や霧に覆われた山地など、比較的冷涼な環境でも育つシダ類です。日本の山林と似た環境のタスマニアの山地にも自生し、オージープランツ(オーストラリアンプランツ)の中でも日本で育てやすい種類です。また、高木で覆われる地帯でも成長するため、耐陰性があります。

どっしりとした魅力的な幹

幹は赤褐色の毛で覆われ、繊維状のもさもさとした質感がエキゾチックな印象です。その様子からSoft tree fern(柔らかい木立性シダ)とも呼ばれています。この幹のような部分は正しくは根茎(こんけい)といい、外側は古い根の集積で、内部に新しい根が地中へと伸びています。上部の新芽が出る成長点と呼ばれる部分は、特に深い毛に覆われています。

新芽の美しいフォルム

ゼンマイのようにくるくると丸まった新芽がゆっくりと展開していくのもディクソニアの魅力のひとつ。新芽は赤褐色の毛に覆われ、ぐんぐん伸びるにつれ深い緑色の葉が現れます。そして、雄大なアーチを描くように開いていきます。水の管理を行えば生育は旺盛で、新芽が次々と出てくる姿は神秘的です。葉は大きく広がり、樹高が低くても葉張りは広いので、ゆとりのあるスペースに植えるとよく映えます。

耐寒性

ディクソニア・アンタルクティカ(Dicksonia antarctica)は耐寒性があり、関東以南では地植えもできるオージープランツ(オーストラリアンプランツ)です。ただし寒い地域では葉色が変わったり落葉することがあります。耐寒温度は−5℃前後で、−5℃を下回る日が続くと枯れてしまうことも。株元をマルチング(ビニールなどで覆うこと)し、葉を束ねて麻布などで巻く防寒対策を行うと効果的です。鉢植えの場合は冬は室内で管理しましょう。また、若苗のときは−5℃以上でも弱ることがあるので、初めは鉢植えで様子を見ながら管理するのがおすすめです。

ディクソニアの主な品種

ディクソニア・アンタルクティカ(Dicksonia antarctica)

園芸用にディクソニアとして出回るのは、ほぼディクソニア・アンタルクティカです。アンタルクティカとは南半球という意味で、オーストラリアやニュージーランドなど南半球に分布することを示しています。耐寒性もあり強健で育てやすい品種で、イギリスをはじめ世界で庭木として愛でられてきました。またディクソニアには木立性にならない品種もありますが、園芸用に出回ることはあまりありません。

ディクソニアの育て方

水やり

湿潤な森林地帯に自生するため、多湿を好みます。ですが用土の過湿は苦手で、土が乾いてからたっぷりと水やりをします。空中湿度を好むため、葉や幹からの給水も必要です。葉や幹にも水がかかるように、上からジョウロや霧吹きで十分に水やりをします。幹は基本的に湿っているくらいの頻度でやるとよいでしょう。また、幹の先端にある成長点(新芽が出てくる部分)が乾くと枯れてしまうので、成長点にもまんべんなく水がかかるようにします。ただし休眠期の冬は、成長点に水をかけすぎないように気をつけましょう。
地植えの場合は降雨で十分ですが、雨の降らない猛暑は葉と幹にたっぷり水をやります。鉢植えは特に水切れに注意が必要です。冬に室内に取り込む場合は、こまめに葉水をするようにしましょう。

日当たりと置き場所

雲霧林やほかの高木も多い森林で育つため、緩やかな日当たりの場所を好みます。日光があるほうが葉の成長も良いですが、直射日光には弱いです。午前中だけ日が当たるような半日陰か、常緑樹の下などの明るい日陰がおすすめです。また根が浅いため、吹きさらしのような場所は倒れることがあります。強風や寒風の当たる場所は避けましょう。ディクソニアは耐陰性があって、さらにシダ類の中では比較的乾燥にも強いため、明るい室内での観葉植物としても楽しめます。

肥料

植え付けの時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込みます。また2ヶ月に1回程度、緩効性肥料を置き肥をします。春から秋の生育期は、さらに2週間に1回程度液体肥料を与えると良いでしょう。定期的な施肥を行うと、生育がよくなります。

植え付けと植え替え

多湿を好みますが、用土は肥沃で水はけが良い土を好みます。土壌のpHは選びません。地植えでは堆肥や腐葉土をすき込みます。水はけをよくするためにパーライトを混ぜたり、高植えするのも効果的です。鉢植えは赤玉土に腐葉土などを混ぜて植え付けます。
また植え付けの際は、元々の鉢に植えられていた状態と同じ高さで植え付けましょう。深植えをして地上に出ていた部分に土を被せてしまったり、逆に浅く植えてしまうと調子が悪くなることがあります。

ディクソニアの病気と害虫

目立った病害虫はありません。観葉植物として室内で育てる場合、乾燥しすぎるとハダニがつくことがあります。こまめな葉水で乾燥しないようにすると予防することができます。発生した場合は、葉を洗い流すと効果的です。また、蒸れたり葉が密集するとカイガラムシがつくことがあります。歯ブラシなどでこすりとるか、薬剤を散布して駆除しましょう。

ディクソニアの剪定方法

特に剪定やメンテナンスは必要ありません。古く茶色くなってしまった葉は取り除きたいところですが、古い葉は幹から寒さや風を防ぐほか、乾燥を防いで湿度を保つ効果もあります。特に冬はあまり取り除かないようにすると良いでしょう。もし取り除く場合は、葉柄を少し長めに残して切り取るのがおすすめです。

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ディクソニアの増やし方

シダ類のため花や種子は作らず、葉の裏などにできる胞子で増えます。ですが、ディクソニアが胞子を作るのは樹齢20年を過ぎてからと言われており、胞子で増やすのは難易度がかなり高めです。購入した株の根元に脇芽が出ていた場合、葉が出ている成長点より下で切り取り、切り口を十分に湿らせてから土に植えると増やすことができます。

まとめ

毛で覆われた重量感のある幹と、軽やかで美しい深緑葉のコントラストがパッと目を惹くディクソニア。シンボルツリーにするなど、ゆったりとしたスペースに植えるとよりディクソニアらしい魅力を発揮します。かっこよくて個性的な庭木を探している方にぜひおすすめしたいオージープランツ(オーストラリアンプランツ)のひとつです。観葉植物として、室内に大鉢で置いても素敵ですね。大きいものになるほど価格は少し高めですが、ぜひ育ててみてくださいね。

2024年1月30日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

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