シンボルツリーは家のメインとなる樹木で、メインツリー(主木)ともいわれます。
門のまわりにシンボルツリーを植える場合は、印象的な一本を植えるもよし、奥行き間を出したり目隠しのために植えるのもよいでしょう。
常緑樹のシンボルツリーは一年を通して、緑がある生活を楽しむことができます。住む人の毎日を楽しくし、お客様をさわやかにお出迎えしてくれる常緑樹はまさに、家のシンボルツリーにふさわしいといえるでしょう。
シンボルツリーを選ぶには特にルールはありませんので、難しく考えることなく、ご自分の好みにあわせて好きな樹木を選びましょう。
この記事では、「東京都内エリアでシンボルツリーにおすすめの常緑樹」をご紹介していきます。お気に入りの樹木を見つけて、ぜひシンボルツリーを植えてみてくださいね。
目次
家のメインとなるシンボルツリーって?
常緑樹とは?
東京でシンボルツリーにおすすめの常緑樹20選
1.カルミア
2.キンモクセイ(金木犀)
3.コニファー
4.コルジリネ(コルディリネ)
5.サザンカ(山茶花)
6.シマトネリコ
7.シャクナゲ(石楠花)
8.シュロ
9.シラカシ(白樫)
10.ソテツ(蘇鉄)
11.ソヨゴ
12.ツバキ(椿)
13.ドラセナ
14.ハイノキ(灰の木)
15.フェイジョア
16.ブラシノキ
17.マキ(槙)
18.マツ(松)
19.ヤシ(椰子)
20.ヤマモモ(山桃)
東京におすすめの常緑樹のシンボルツリーまとめ
家のメインとなるシンボルツリーって?

画像出典:三協アルミhttps://alumi.st-grp.co.jp/
庭木があることで、家全体がやさしい雰囲気になり、よりいっそうくつろげる我が家になります。
時間の経過にともなう変化のことを「経年変化」といいますが、庭木も植えた直後は樹木の高さも低く、株と株の間があいてしまっていたりしますが、生長するにつれ、周囲になじみより味わいが出てくるでしょう。そんな変化を見るのも日々の楽しみになりそうですよね!
東京のお庭にふさわしい庭木はどれなのでしょうか。目的や住環境によっても違ってきます。
東京でおすすめの常緑樹について詳しく見ていきましょう。
常緑樹とは?
「東京でシンボルツリーにおすすめの常緑樹」を紹介する前に、まず常緑樹について説明します。常緑樹って何でしょうか?樹木は「落葉樹」と「常緑樹」分かれます。常緑樹は、一年中葉をつけているので、目隠しや寂しくなりがちな冬のお庭のワンポイントとして効果的です。落葉樹は、秋を迎えると葉を落とすので、夏は暑い日差しを遮って緑陰を作り、冬は日差しを遮らず暖かい太陽の光を届けてくれます。
東京都は比較的温暖な気候で、雨は秋に多く、冬はよく晴れる日が多いという特徴があります。
広いお庭がなく、庭木を植える場所は玄関まわりや門まわりしかなく、なかなか緑を身近に感じることができないというのも大都会、東京ならではの悩みですよね。
でも、庭木が我が家に一本植えてあるだけでも、自然を感じ気分もよくなりますよね。
一年中緑を楽しめる常緑樹は身近に自然を感じられる、東京でおすすめのシンボルツリーなんです。
東京都の気候や適した樹木については、こちらの記事も非参考になさってください↓

常緑樹のサイクル
「常緑樹」は、一年中緑の葉をつけますが、葉を落とさないわけではなく、新しい葉が出てから古い葉を落とすので、常に緑色の葉が茂っているように見えます。
東京でシンボルツリーにおすすめの常緑樹20選
ここからは東京でシンボルツリーにおすすめの常緑樹を20種選んで、特徴や育て方などを解説します。日照や耐寒性、耐暑性など、初心者向けに分かりやすく書きました。
あなたが持つご自宅のイメージや住環境にあう常緑樹を探してみてくださいね。
1.カルミア
・学名:Kalmia latifolia (ツツジ科ハナガサシャクナゲ属(カルミア属))
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:普通、耐暑性:やや弱い
・樹高:1~2m
・開花期:4~5月
・花色:白、赤、ピンク
春に五角形のかわいい花を咲かせるカルミアは、暑さ・寒さに強く洋風の芝庭のシンボルツリーにおすすめです。また、カルミアを主木にしロックガーデンに仕立てるのも素敵ですよ!
カルミアにはピンク色の花をつける「オスボ・レッド」、白い花の「エルフ」、白地に、紫がかった紫色の多数の斑点が特徴的な「フレックルス」などの種類があります。お好みにあったカルミアをぜひシンボルツリーとして植えてみてくださいね。
夏の暑さには弱いので、直射日光を避け西日が当たらない半日陰の戸外で育ててあげてくださいね。
2.キンモクセイ(金木犀)
・学名:Osmanthus fragrans var.aurantiacus(モクセイ科モクセイ属)
・日照:日向
・耐寒性:弱い、耐暑性:普通
・樹高:3~6m
・開花期:9〜10月
・花色:オレンジ
秋を感じさせるキンモクセイの香りは、ジンチョウゲやクチナシと並んで「三香木」に数えられています。
オレンジ色の小さな花がビッシリと咲くキンモクセイは、洋風のお庭や門まわりにぴったりのシンボルツリーです。
放任しても、樹形がそれほど乱れない樹木ですので、自然樹形に仕立てるなら剪定も不要な枝を切るだけと簡単です。

3.コニファー
・学名:針葉樹の総称のためなし(マツ科・スギ科・ヒノキ科・イチイ科などさまざま)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:強い、耐暑性:弱い
・樹高:1.5~10m
コニファーとは針葉樹の総称で、主に欧米で改良された園芸品種で種類としては500種類以上あるといわれています。
ヒノキ科の「ゴールドクレスト」や、シルバーブルーの葉が特徴的な「ブルーアイス」、這うように広がる「ゴールデンモップ」などさまざまな種類があります。
コニファーは、丈夫で育てやすく、欧風住宅や洋風のお庭のシンボルツリーによく似合います。
ただし、種類によっては大きくなるものもありますので、地植えする際は植える場所に注意しましょう。

4.コルジリネ(コルディリネ)
・学名:Cordyline(キジカクシ科コルジリネ属※リュウゼツラン科・センネンボク属に分類される場合もある)
・日照:日向
・耐寒性:やや弱い、耐暑性:強い
・樹高:10cm~2m
・開花期:6月
・花色:白、薄紫色
熱帯生まれのコルジリネは、南国を演出する観葉植物で直立した幹から長い葉を四方に広げた姿は、インパクトがあります。
モダンなカフェテラス風のお庭や、南国風・アジアンテイストなお庭のシンボルツリーにおすすめです。

5.サザンカ(山茶花)
・学名:Camellia sasanqua(ツバキ科ツバキ属(カメリア属))
・日照:日向
・耐寒性:普通、耐暑性:強い
・樹高:5~10m
・開花期:10月~12月(サザンカ系園芸品種群)、11月~3月(カンツバキ系園芸品種群)、12月~4月(ハルサザンカ系園芸品種群)
・花色:白、ピンク、赤、複色
花が少ない冬に咲く貴重な花木として、古くから親しまれてきたサザンカは、和風のお庭にぴったりなシンボルツリーです。
ツバキとよく似ている花木ですが、ツバキは花ごとポロリと落ち、サザンカは花びらが一枚一枚散っていきます。また、葉っぱにギザギザがないのがツバキ、あるのがサザンカといわれています。

6.シマトネリコ
・学名:Fraxinus griffithii(モクセイ科トネリコ属)
・日照:日向
・耐寒性:やや弱い、耐暑性:強い
・樹高:10m
・開花期:6~7月
・花色:白
つつやかな葉と涼しげな樹形が魅力的なシマトネリコは、丈夫で育てやすいので、洋風・和風を問わず、ナチュラルガーデンや和モダンのお庭のシンボルツリーとしておすすめです。
玄関脇の狭い植栽スペースにシンボルツリーとして植えるのもお洒落ですよ。夜はスポットライトやダウンライトでライトアップを楽しむのもおすすめです。

7.シャクナゲ(石楠花)
・学名:Rhododendron subgenus Hymenanthes(ツツジ科ツツジ属)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:強い、耐暑性:やや弱い
・樹高:50cm~2m
・開花期:4~6月
・花色:ピンク、赤、白
初夏のお庭を豪華な花で彩るシャクナゲは、洋風・和風のお庭のシンボルツリーとしてぴったりです。
西洋で改良された西洋シャクナゲは花色が豊富で、樹形が大きくなります。
赤色の大輪の花を咲かせる「プレジデント・ルーズべルト」、古くから栽培されている「ジーン・マリー・ド・モンタギュー」、白い花の「モーニング・マジック」などさまざまな種類があります。

8.シュロ
・学名:Trachycarpus fortune(ヤシ科シュロ属)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:強い、耐暑性:強い
・樹高:3~10m
・開花期:5~6月
・花色:オスの株は緑色、メスの株は黄色
昔から庭木として親しまれているシュロは、天高くまっすぐ伸びるヤシです。洋風やリゾート風、アジアンテイストなお庭にぴったりのシンボルツリーです。
シュロは1本ではなく、複数を並べて植えると見栄えがよくなりますよ。また高低差をつけると、全体が形よく見えます。

9.シラカシ
・学名:Quercus myrsinaefolia(ブナ科コナラ属)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:強い、耐暑性:強い
・樹高:10~20m
古くから、風から家を守る防風林としても使われてきたシラカシ(白樫)は、秋に成るどんぐりの実でおなじみの庭木です。
丈夫で育てやすく、洋風・和風・雑木のお庭のシンボルツリーとしておすすめです。植える場所によっては目隠しとしても一役かってくれますよ。

10.ソテツ(蘇鉄)
・学名:Podocarpus macrophyllus(ソテツ科ソテツ属)
・日照:日向
・耐寒性:やや弱い、耐暑性:強い
・樹高:3~10m
・開花期:6~7月
・花色:黄色
南国の雰囲気を演出するソテツ。その雄大な姿は、リゾートガーデンやアジアンテイストのお庭のシンボルツリーにおすすめです。もちろん、洋風・和風モダンのお庭にもあいます。
生命力が強く、やせ地でも育てられるソテツは、生長のスピードがとてもゆるやかで、1mに達するまでに30~40年ほどかかるともいわれています。

11.ソヨゴ
・学名:Ilex pedunculosa(モチノキ科モチノキ属)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:強い、耐暑性:強い
・樹高:5~15m
・開花期:5~6月
・花色:白
風にそよそよと葉が音を立ててそよぎ、春には白い花、秋にはかわいい赤い実がなるソヨゴは、洋風・和風どちらのお庭のシンボルツリーにもおすすめです。
雌雄異株のため、実を楽しみたい場合には雌株を植えましょう。

12.ツバキ(椿)
・学名:Camellia japonica(ツバキ科ツバキ属(カメリア属))
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:強い、耐暑性:強い
・樹高:5~10m
・開花期:10~4月
・花色:赤、ピンク、白、複色
ツバキは世界中で愛されている、日本を代表する花木です。着物や浴衣など日本ならではのものにもよく描かれています。
ツバキには、大輪一重椀咲きの白い花の咲く「加茂本阿弥(かもほんなみ)」、1月から4月に咲く早咲きの「太郎冠者(たろうかじゃ)」、ピンク色の花で半八重咲きの「菱唐糸(ひしからいと)」などさまざまな種類があり、それぞれ花が咲く時期が違うため、違う種類のツバキを数本植えると秋~春までお庭を艶やかに彩ることができます。
光沢のある葉と艶やかな花を咲かせるツバキは、和風のお庭のシンボルツリーにぴったりです。
13.ドラセナ
・学名:Dracaena(リュウゼツラン(キジカクシ)科ドラセナ属)
・日照:日向
・耐寒性:弱い、耐暑性:強い
・樹高:30cm~5m ※種類による
・開花期:数十年に一度
・花色:白色
熱帯産のドラセナは、お庭に一本あるだけで南国気分が味わえる、リゾートガーデンやアジアンテイストのお庭のシンボルツリーにおすすめです。ドラセナをシンボルツリーとしてドライガーデンやロックガーデンに仕立てるものカッコいいですよ。
ドラセナは、細長く尖りのある葉をしげらせる「ドラセナ・コンシンネ」、赤い葉をもつ「ドラセナ・レインボー」など葉の姿や模様も個性的で種類も多いので、ぜひお気に入りの一本を見つけてみてくださいね。

14.ハイノキ(灰の木)
・学名:Symplocos myrtacea(ハイノキ科ハイノキ属)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:やや弱い、耐暑性:普通
・樹高:5~10m
・開花期:3~5月
・花色:白
細く繊細な葉が特徴であるハイノキは、自然樹形が美しく、洋風・和風問わずシンボルツリーとしておすすめの庭木です。
細くて繊細なハイノキの葉は、日本原産の常緑広葉樹の中で、繊細さにおいてハイノキに勝る庭木はないでしょう。
15.フェイジョア
・学名:Acca sellowiana (O.Berg) Burret(フトモモ科アッカ属)
・日照:日向
・耐寒性:普通、耐暑性:普通
・樹高:1.5m~5m
・開花期:5月中旬~6月
・花色:白
株立ち樹形がよく、華やかな花と美しい葉のフェイジョアは、狭いスペースや鉢植えでの栽培もでき、洋風のお庭のシンボルツリーとしておすすめです。
秋になる実は甘みと良い香りがし、食用としても楽しめます。

16.ブラシノキ
・学名:Callistemon speciosus(フトモモ科ブラシノキ属)
・日照:日向
・耐寒性:やや弱い、耐暑性:強い
・樹高:1~3m
・開花期:5~6月※二期咲き、四季咲きもあり
・花色:赤、白、ピンク
ブラシノキは初夏に咲く、華やかな花が「ブラシ」の形に似ているユニークな庭木で、洋風のお庭や門まわりのシンボルツリーとしておすすめです。
花は開花後にすぐに落ちてしまいます。ブラシノキの花言葉のひとつでもある「はかない恋」のようでなんだか神秘的ですよね。
ブラシノキは病害虫にも強く、初心者の方でも育てやすい庭木です。ドライガーデンやロックガーデンとの相性も良いので、ブラシノキをシンボルツリーにし、個性的なお庭を楽しんでみてくださいね。
17.マキ(槙)
・学名:Podocarpus macrophyllus(マキ科マキ属)
・日照:日向~日陰
・耐寒性:普通、耐暑性:普通
・樹高:2~5m
・開花期:5月
・花色:緑
マキは和風のお庭のシンボルツリーの代表格とし、古くから利用されてきました。
和風庭園に憧れている方は、ぜひシンボルツリーとしてマキを植栽してみてください。マキをシンボルツリーとし、足元に枯山水を作成するのも素敵ですよ。マキは仕立物にも向いていますので、和風の門まわりに植栽し、門かぶりにするのもおすすめです。

18.マツ(松)
・学名:Pinus(マツ科マツ属)
・日照:日向
・耐寒性:強い、耐暑性:強い
・樹高:30~35m
・開花期:5月
・花色:赤紫、黄
マツは「めでたい木」として門松にも飾られる、和庭園の代表的な庭木です。
葉がやわらかく枝ぶりが優しい「アカマツ」、葉がかたく枝ぶりが荒々しい「クロマツ」は庭木としてよく利用される種類です。
マツはやせ地でも育つ、丈夫な樹木ですが、剪定は庭師の世界でも難しいといわれています。マツは樹形も見応えのひとつであり、理想の樹形を保には正しい剪定を行うことが大切です。正しい剪定を行わないと、木全体の形が乱れてしまったり、枯れてしまう原因にもなります。
ご自分での剪定が難しいと感じたら、専門の業者に依頼しましょう。

19.ヤシ(椰子)
・学名:ココスヤシ/Butia yatay、Butia capitata、カナリーヤシ(フェニックス)/Phoenix canariensisなど(ヤシ科)
・日照:日向
・耐寒性:強い、耐暑性:強い
・樹高:10~15m
・開花期:3~5月
・花色:赤、黄色など種類によって異なる
ヤシは雄大なその姿から、エキゾチックなアジアンテイストのリゾート風のお庭のシンボルツリーにぴったりです。
よく使われるのは、「ココスヤシ」や「ワシントンヤシ」で、暖かい地域では街路樹としても利用されています。
ヤシをシンボルツリーとし、足元をロックガーデン風にしたり、芝庭にドラセナなどと一緒に植え、リゾートをイメージしたお庭を仕立てるのも素敵ですよ。




20.ヤマモモ(山桃)
・学名:Myrica rubra(ヤマモモ科ヤマモモ属)
・日照:日向~半日陰
・耐寒性:やや弱い、耐暑性:強い
・樹高:5~20m
・開花期:4月
・花色:赤
ヤマモモは日本に自生し、大気汚染や強風にも強く、やせ地でも育つ強い生命力があり、洋風・和風のお庭のシンボルツリーとしておすすめです。枝がよく分かれて葉が茂るので、目隠しとしても最適です。赤い実は、ジャムや果実酒にすることもできますよ。

東京におすすめの常緑樹のシンボルツリーまとめ
この記事では、東京におすすめの常緑樹のシンボルツリーをご紹介しました。お気に入りの木は見つかりましたか?
常緑樹は、一年を通して緑の葉を楽しむことができます。
ぜひ我が家のメインとなる、シンボルツリーをお庭に植えて、自然を身近に感じてみてくださいね!
2023年11月1日更新




