海沿いのお家に素敵なお庭をつくりたい。
でも、海からの潮風で植物が上手く育つのか心配。せっかく植物を植えても枯れてしまったら…。
そんな理由でお庭づくりをあきらめてしまっていませんか?
潮風による塩害を心配し、お庭づくりを躊躇してしまっている方におすすめしたいのが、今注目を集めている「ドライガーデン」です。
ドライガーデンは、湘南のような海沿いの街のお庭にぴったりなのはもちろんのこと、歴史ある古都・鎌倉のような和風の家のお庭にもよくあいます。最近では、古くから伝わる日本伝統の和と現代的でスタイリッシュな異国のテイストを融合させた「和モダン」の家やお庭が人気です。現代的でスタイリッシュな異国の雰囲気の「ドライガーデン」は和モダンの家のお庭にもよく似合います。
この記事では、神奈川で素敵なお庭をつくりたい方へ、「ドライガーデン」のお庭をつくるコツを紹介しています。
目次
ドライガーデンって何?
ドライガーデンをおすすめする理由
神奈川の環境や気候でもドライガーデン向きの植物は育てられる?
神奈川の気候の特徴は?
神奈川のエリア別耐寒性ゾーンは?
【横浜エリア】
【川崎エリア】
【横須賀三浦エリア】
【県央エリア】
【湘南エリア】
【県西エリア】
神奈川のドライガーデンにおすすめの植物
ユッカ・ロストラータ
アガベ
ココスヤシ(ブラジルヤシ)
オリーブ
バンクシア
カリステモン(ブラシノキ)
神奈川でドライガーデンのお庭をつくるには
やっぱりプロに依頼したい方
ドライガーデンって何?
ドライガーデンとはサボテンや多肉植物など南アメリカ、メキシコ、砂漠地帯などの乾燥地帯に生息する植物と乾燥した砂利や石・岩を用いてつくるお庭です。
乾燥地帯の植物の他に、オーストラリアやニュージーランドなどに自生する、柔らかい印象のオージープランツ(オーストラリアンプランツ)を植栽したり、個性的でインパクトの強い見た目の植物を取り入れることで、他のお庭とは一味違った素敵なお庭にすることができます。
春夏秋冬ある日本の四季の変化を楽しむようなお庭ではありませんが、見た目が年間を通してあまり変わらないというメリットもあります。
ドライガーデンをおすすめする理由
それでは、庭.pro(ニワドットプロ)がドライガーデンをおすすめする理由をいくつかあげてみましょう。
グリーンスペースがほしいけど、スペースがない
☝玄関の横や門まわりなどの小さなスペースでもOKです。
ドライガーデン向きの植物の中には、見た目のインパクトが強い植物があります。たくさんの植物を植えるスペースがなくても、インパクトのある植物を1本植えるだけで、雰囲気がガラっと変わり素敵なグリーンスペースにすることができますよ!
海沿いに住んでいるので、塩害が心配
☝ドライガーデン向きの植物の中には潮風に強い植物があります。
神奈川は湘南を筆頭に、海沿いに多くの住宅がありますので、潮風による塩害は気になるところでしょう。植物の中には、潮風を好まないものもありますが、ドライガーデン向きの植物の中には、ヤシの木など海沿いでも育つ耐潮性の高い植物もあります。湘南などの海沿いにお住まいの方は、耐潮性の高い植物を選んで植栽するようにしましょう。
お手入れを頻繁に行うのはちょっと億劫
☝ドライガーデン向きの植物は乾燥を好みますので、毎日水やりを行う必要はありません。
毎日の水やりや肥料をあげたりなど、こまめな管理が少なくてすむのは、ストレスフリーで植物をはじめて育てる方には安心ですよね。短い期間のお出かけや旅行の期間なら、水やりの心配は不要です。
いかがですか?
スペースや塩害が心配という理由で、お庭づくりをあきらめてしまうのはもったいないですよね。
植物を育てたい理由はさまざまかと思いますが、海沿いの雰囲気にあった素敵なお庭をつくりたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
でも、塩害で上手く育てられず枯らしてしまったら…と不安に思う方もいらっしゃると思います。お庭づくりが初めての方なら尚更のことでしょう。
「潮風」という海沿いならではの悩みをしっかりと考え、無計画に植物を植栽せずにいるあなたなら大丈夫です。「枯らしてしまったら…」この気持ちをもっているのは、あなたが愛情をもって植物を大切に育て、素敵なお庭をつくりたいと思っている証拠です。植物もそんな優しいあなたの愛情にこたえ、たくましい生命力と青空に映える爽やかなグリーンであなたの毎日に潤いを与えてくれるでしょう。
庭.pro(ニワドットプロ)は、あなたと植物の毎日の生活が豊かなものになるようお手伝いいたします。
神奈川の環境や気候でもドライガーデン向きの植物は育てられる?
「植物が上手く育てられるか」これは、お庭づくりの際に最も気になることではないでしょうか。
上手く育てるためには水やりなどの日々のお手入れはもちろんのことですが、植物の生育に合っている環境(天候、気温、雨量など)を確認することが重要なポイントです。
ここでは、ドライガーデンにおすすめの植物「ユッカ・ロストラータ」を例に生育環境をご紹介します。
ユッカ・ロストラータってどんな植物?

「ユッカ・ロストラータ」は、幹が太くワイルドな印象があり、雰囲気はヤシの木のようなドライガーデンに最適な希少植物です。耐暑性・耐寒性にも優れていて、地植えにしても、日本のほとんどの地域で育てることができます。生長スピードが非常に遅く、1年で数cmしか生長しませんが、気候の良い地域では4m以上にまで育ちます。シルバーブルーの細い葉がボール状に茂り、枯れた葉が幹を覆っていく姿が特徴的で、見た目のインパクトの強い植物です。潮風にも強く海沿いの家でも、安心して育てることができるでしょう。
ユッカ・ロストラータの自生地は?
ユッカ・ロストラータの自生地の環境は?
モンテレイ(メキシコ北東部)
緯度: 25.73 °N / 経度: 100.3°W 高度: 515(m)
月平均気温 | 月降水量 | |
1月 | 15.1℃ | 17.8mm |
2月 | 18.1℃ | 17.9mm |
3月 | 21.1°C | 29.9mm |
4月 | 24.2°C | 26.0mm |
5月 | 26.7°C | 56.0mm |
6月 | 28.6°C | 56.7mm |
7月 | 28.8°C | 51.3mm |
8月 | 29.0°C | 65.1mm |
9月 | 26.3°C | 215.5mm |
10月 | 23.4°C | 63.2mm |
11月 | 18.9°C | 32.6mm |
12月 | 15.8°C | 24.9mm |
神奈川県(横浜)
月平均気温 | 月降水量 | |
1月 | 6.1℃ | 64.7mm |
2月 | 6.7℃ | 64.7mm |
3月 | 9.7°C | 139.5mm |
4月 | 14.5°C | 143.1mm |
5月 | 18.8°C | 152.6mm |
6月 | 21.8°C | 188.8mm |
7月 | 25.6°C | 182.5mm |
8月 | 27.0°C | 139.0mm |
9月 | 23.7°C | 241.5mm |
10月 | 18.5°C | 240.4mm |
11月 | 13.4°C | 107.6mm |
12月 | 8.7°C | 66.4mm |
神奈川県(辻堂)
月平均気温 | 月降水量 | |
1月 | 6.0℃ | 60.8mm |
2月 | 6.8℃ | 61.1mm |
3月 | 9.8°C | 132.6mm |
4月 | 14.4°C | 134.4mm |
5月 | 18.6°C | 148.1mm |
6月 | 21.6°C | 171.9mm |
7月 | 25.1°C | 159.6mm |
8月 | 26.9°C | 120.6mm |
9月 | 23.9°C | 197.3mm |
10月 | 18.7°C | 191.1mm |
11月 | 13.4°C | 97.7mm |
12月 | 8.5°C | 63.7mm |
※モンテレイ・神奈川(横浜)1991年~2020年の平均値、神奈川(辻堂)1992年~2020年の平均値(気象庁ホームページより)
上記の表は、ユッカ・ロストラータの自生地である、メキシコ北部のアメリカとの国境に近い「モンテレイ」と神奈川県の「横浜」と海が身近な湘南エリアの一角をなす藤沢市の「辻堂」の月平均気温と月降水量です。
モンテレイは5~10月頃の雨季はスコールのような激しい雨が降り、11~4月頃は晴れの日が多く、湿度も低く過ごしやすい乾季となります。夏と冬の温度差が大きく、夏場は日中に40℃近い高温になることもあります。ただし、夜間には気温が大きく下がり湿度も低くなるのがモンテレイの気候の特徴です。
神奈川の横浜では平均気温は1月の6.1℃、8月の27.0℃と冬と夏の温度の差が大きいですが、モンテレイは年間を通して平均気温が10℃以下になることはありません。
夏場の最高・最低気温はほぼ同じですが、降水量はモンテレイが6月は56.7mm、7月は65.1mmに対し神奈川の横浜は6月は188.8mm、7月は182.5mm、辻堂は6月は171.9mm、7月は159.6mmとモンテレイは神奈川の半分以下です。
ユッカ・ロストラータは耐寒性には優れていますが、湿気は嫌います。神奈川ではモンテレイと比べ降水量が多く、夏は気温も湿度も高くなります。
また、モンテレイは年間を通して平均気温が10℃以下になることはありません。対して神奈川は12~3月は平均気温が10℃以下になります。ユッカ・ロストラータを含めた砂漠地帯などの乾燥している地域に自生する植物は寒さには弱い傾向にあります。屋外で育てる場合は、寒さに比較的強い植物を選ぶようにしましょう。
神奈川の気候の特徴は?
ユッカ・ロストラータを例に、ドライガーデン向きの植物の生育環境をご紹介してきました。
それでは、神奈川ではどのような気候の特徴があるのでしょうか。
神奈川は年間を通して比較的温暖で、梅雨や秋雨、台風などの影響をうける時期に雨が多く、冬は雨の日は少なく乾燥するという特徴があります。また、丹沢山や箱根山などの山々が東部の県境にあることから、冷たい風が吹くエリアがあることも特長です。
県南部の鎌倉や藤沢などの相模湾に面しているエリアでは、海から吹く温かい風の影響で冬でも気温が下がりにくく、霜も少なく、積雪することはほとんどありません。
砂漠地帯などの乾燥地帯に自生している、ドライガーデン向きの植物は、寒さには弱い傾向にあります。神奈川でもお住まいのエリアにより冬の気候は異なります。植物の葉が傷んでしまったり、株が枯れたりしないよう、耐寒性の強い植物を選ぶと育てやすいでしょう。
また、湘南や鎌倉など海に面している沿岸部エリアでは潮風の影響を受けやすいので、塩害の影響をうけにくい植物を選ぶことをおすすめします。
耐寒性ゾーン
『耐寒性ゾーン(USDAハーディネスゾーン)』とは、植物がどの地域まで屋外で越冬できるのかを知るための指標です。簡単に言うと、自分の住まいのエリアがどのゾーンに入るのか確認することで、どんな植物が冬越し可能なのか調べることができる地図です。庭木を育てる際に参考にすると良いでしょう。
ちなみに、ほとんどの植物のラベルには「耐寒性ゾーン」が記載されていません。調べるには「学名+zone」などで検索すると(ほとんどが英語のサイトですが…)見つかるかもしれません。例えば「ユッカ・ロストラータ」なら、学名「Yucca rostrata」と「zone」で検索して調べると、耐寒性ゾーンは「5b~11a」などと記載されていることが分かります。
耐寒性ゾーン表
3a | -37.2°C ~ -40.0°C | 3b | -37.2°C ~ -34.4°C |
4a | -34.4°C ~ -31.7°C | 4b | -31.7°C ~ -28.9°C |
5a | -28.9°C ~ -26.1°C | 5b | -26.1°C ~ -23.3°C |
6a | -23.3°C ~ -20.6°C | 6b | -20.6°C ~ -17.8°C |
7a | -17.8°C ~ -15.0°C | 7b | -15.0°C ~ -12.2°C |
8a | -12.2°C ~ – 9.4°C | 8b | – 9.4°C ~ – 6.7°C |
9a | – 6.7°C ~ – 3.9°C | 9b | – 3.9°C ~ – 1.1°C |
10a | – 1.1°C ~ 1.7°C | 10b | 1.7°C ~ 4.4°C |
11a | 4.4°C ~ 7.2°C | 11b | 7.2°C ~ 10.0°C |
12a | 10.0°C ~ 12.8°C | 12b | 12.8°C ~ |
※『PROVEN WINNER』サイトの「耐寒性ゾーンマップ」が分かりやすいので、参考にするとよいでしょう。
神奈川のエリア別耐寒性ゾーンは?
神奈川は大きく分けて、「横浜エリア」「川崎エリア」「横須賀三浦地区」「県央地区」「湘南地区」「県西地区」の6つに分けられます。それぞれの耐寒性ゾーンをご紹介します。
【横浜エリア】
横浜エリアは、みなとみらいや中華街など観光地としても人気の地区ですが、企業のオフィスビルが建ち並んでいたり、居住地としても人気のエリアです。夏と冬の気温差が大きく、東京湾に面する沿岸部は海風の影響をうけやすい地形となっています。
耐寒性ゾーンは《9b》ゾーンです。
【川崎エリア】
川崎エリアは多くの工場が立ち並ぶエリアです。都内へのアクセスも便利で、家族層も多く、マンションから戸建の住宅も多く建てられています。年間を通して比較的温暖な気候ですが、冬は冷え込みの厳しい日もあるのが特徴です。
耐寒性ゾーンは《9b》ゾーンです。
【横須賀三浦エリア】
大仏で有名な古都鎌倉、日本とアメリカ両方の歴史や文化を体感できる港町、横須賀がある横須賀三浦エリアは海沿いの住宅地が多いエリアです。海沿いのエリアのため、年間を通して比較的温暖な気候で、冬でも厳しい寒さになる日はあまりありません。
耐寒性ゾーンは、「鎌倉市」は《9a》ゾーン、「横須賀市」「逗子市」「三浦市」「葉山町」は《9b》ゾーンです。
【県央エリア】
神奈川の中央部に位置する県央エリアは、川、湖、ダムなど豊かな自然が魅力のエリアです。厚木市や相模原市を中心に都市開発もすすめられ、多くの緑に囲まれながらも、都会を身近に感じられるエリアとして、ファミリー層や1人暮らしの方にも人気です。冬は寒く気温が低くなり、氷点下になることもあります。
耐寒性ゾーンは、「清川村」は《8a》ゾーン、「相模原市」「厚木市」「大和市」「海老名市」「座間市」「綾瀬市」「愛川町」は《8b》ゾーンです。
【湘南エリア】
人気の観光スポット江の島やサザンビーチちがさきなどの海水浴場がある湘南エリアは、海沿いの住宅地が多いエリアです。夏は温暖で湿った空気を帯び、冬は晴れが多く、雨の日は少ないため空気は乾燥します。
耐寒性ゾーンは、「平塚市」「伊勢原市」「寒川町」は《8b》ゾーン、「藤沢市」「茅ヶ崎市」「秦野市」「大磯町」「二宮町」は《9a》ゾーンです。
【県西エリア】
温泉地として有名な箱根、小田原城が有名な小田原市のある県西エリアでは、場所によって気候が異なります。例えば同じ箱根でも冬の気温は、標高の低い箱根湯本は都心とあまり変わりませんが、標高の高い箱根町では箱根湯本より5℃~10℃低くなります。箱根町だけでなく箱根湯本でも冬は最低気温が氷点下になることがあります。
耐寒性ゾーンは、「南足柄市」「山北町」「箱根町」は《8b》ゾーン、「小田原市」「中井町」「大井町」「松田町」「開成町」「湯河原町」は《9a》ゾーン、「真鶴町」は《9b》ゾーンです。
耐寒性ゾーンを見ていただくと分かるように、神奈川の冬はエリアによって冷え込みが異なります。沿岸部は比較的温暖な気候で、冬の気温も比較的高く氷点下になることはほとんどありませんが、山岳部は最低気温が氷点下まで下がります。
ドライガーデンのお庭づくりの際は、お住まいのエリアの耐寒性ゾーンを確認しておきましょう。
神奈川のドライガーデンにおすすめの植物
ユッカ・ロストラータ
学名:Yucca rostrata(Zone:5b~11a)
生育環境をご紹介した「ユッカ・ロストラータ」は自生地では、乾燥した灼熱の地で育ちますが、耐暑性にも耐寒性にも優れていて、また潮風にも強く、日本の環境でも育てやすい植物です。生長が非常にゆっくりで、管理や手入れがほぼ必要ありません。
細い美しい葉がボール状に茂り、枯れた葉が幹を覆っていく姿は、日本の植物ではなかなか見ることのない個性的な姿で、成長すると4mほどの大きさになります。スペースの狭い玄関や門まわりに、ユッカ・ロストラータを1本植栽するだけでも、目を引く素敵なグリーンスペースになりますよ。

アガベ
学名:Agave(Zone:8b~11)
アメリカ南西部から中南米(メキシコ、コロンビア、ベネズエラ、キューバ、ハイチ)などで自生しているアガベは、ギリシャ神話に登場する「アガウェー」から名付けられたと言われているます。ワイルドな株姿が魅力のアガベは、緑や青みがかった種や黄色斑の入る種など葉の色もバリエーションにも富んでいます。また、トゲのつきかたもノコギリの歯のような鋭い葉をつける種、先端だけにトゲをつける種、トゲはもたず細長い繊維質の白い毛(フィラメント)がくるくると巻く種などさまざまです。
アガベには約300の種類があると言われていて、耐寒性に強い種類では、-10℃まで耐えるものもあります。
【寒さに比較的強い種類】
・アオノリュウゼツラン

シルバーブルーの葉に斑入りがないのが特徴。直径が2mを超える大型種。-10℃くらいまで耐えうる。
・ストリクタ(吹上)

日本では「吹上」と呼ばれ、細いトゲのある葉が特徴的なアガベ。耐暑性、耐寒性にも優れていて育てやすい。
・滝の白糸

細長い繊維質の白い毛(フィラメント)が特徴的。暑さ、寒さにも強い。
・レチュギラ錦 黄覆輪
葉が細長く、まっすぐ上に育つ。斑入りにはめずらしく、耐寒性に優れている。
・華厳
葉の中心に斑が入る中斑。寒さに強く、日の光と風を好む。

ココスヤシ(ブラジルヤシ)
学名:Butia yatay(Zone:8b~11a)
ココスヤシ(ブラジルヤシ)の自生地はブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどです。
ヤシと聞くと大木をイメージするかもしれませんが、ココスヤシは5m〜10m位までしか育たず、ヤシ科の植物の中では、比較的小ぶりな種類で、寒さにも暑さにも強く庭木としての栽培に向いています。南国の海辺でもよくみかける通り、潮風にも強く、海沿いの家のお庭に植栽すると、異国のエキゾチックな雰囲気を演出することができます。ココスヤシをシンボルツリーとし、アガベなどを植栽すると、爽やかなリゾート風のお庭に仕上がります。

オリーブ
学名:Olea europaea(Zone:8b~11a)
イタリア・スペイン・ギリシャ・トルコなどの地中海沿岸の国々が原産地のオリーブ。
原産地からもわかるように、海からの潮風に強く、日本では香川県の瀬戸内海に浮かぶ「小豆島」がオリーブの島として有名ですよね。
シルバーに光る細長い美しい葉が印象的で、5月〜6月頃には白い小さな花が咲き、秋には実がなり、ドライガーデンのお庭のシンボルツリーとしておすすめです。
温暖な気候を好むオリーブですが、暑さに強く、短期間なら寒さに耐えうる強さをもち、-10℃前後まで耐えることができます。耐寒性にも優れ、乾燥や潮風に強いため、地植えの成木なら水やりの必要はほとんどなく、海沿いのお庭でも育てやすい木です。
ただし、オリーブは根が浅く、強い風で倒れてしまう恐れがあるので、年中風が強く吹いている場所での栽培はおすすめできません。

バンクシア
学名:Banksia(Zone:9~11)
バンクシアは日本でも育てやすいドライガーデンにおすすめのオージープランツ(オーストラリアンプランツ)です。
ユニークな筒状の花は「スパイク」と呼ばれ、個性的な表情でひときわ目を引く存在感があります。「スパイク」は蕾から開花するまで数ヶ月かかり、その過程をじっくり楽しむのもバンクシアを育てる楽しみのひとつです。コースト系は潮風にも強く、日本の気候にも順応する種類も多く育てやすいです。
広いスペースがとれない場合でも、バンクシアを玄関や門まわりに1本植栽するだけでインパクトのある素敵なグリーンスペースになりますよ!

カリステモン(ブラシノキ)
学名:Callistemon(Zone:8~11)
カリステモンはバンクシアと同じオージープランツ(オーストラリアンプランツ)です。赤やピンク、紫、白のブラシのような円筒状のユニークな形の大きな花はインパクトがあります。暑さや寒さにも強く、乾燥や潮風にも耐える強健な性質で、日本の気候にも順応する種類も多く育てやすい植物です。

神奈川でドライガーデンのお庭をつくるには
ここまで、神奈川でドライガーデンのお庭づくりで大切な生育環境と神奈川の気候の特徴を紹介してきました。
ドライガーデンのお庭をつくるには、以下のようなことをあらかじめ考えたり、調べたりしておくことをおすすめします。
・お住まいのエリアの耐寒性ゾーン
☝ご紹介してきたように、生育環境は植物により異なります。ドライガーデンのお庭をつくった後に、住まいの環境にあわない植物だった…なんてことのないように事前にしっかり調べておきましょう。
・日々のお手入れ
☝手間のかからないお庭をつくるはずが、水やりや剪定などに手間がかかり、無駄にストレスを感じてしまうなんてことにならないよう、ローメンテナンスな植物を選び、愛情をもって植物を育てることが大切です。
・植栽する場所やスペースの大きさ
☝植物などを用意してから、日当たりが悪かったり、塩害の被害を受けやすい場所のため、植物の生育環境にあわなかったり、植栽スペースが小さくて用意した植物すべてを植栽出来なかったりしたらせっかくのお庭づくりが台無しですよね。時間をかけてお庭づくりをしても、植物が上手く育たなかったら残念ですよね。
・植物や石・砂利を購入する場所や方法
☝ドライガーデンに使用する植物や、今回ご紹介したオージープランツ(オーストラリアンプランツ)は希少価値の高いものも多く、身近なホームセンターなどでは入手できない場合があります。インターネット等で購入することは可能ですが、写真とは異なる商品を販売するような悪質な販売サイトもあるので注意が必要です。
希少価値の高い植物を準備したり、植栽に最適な場所を考えるのは、お庭づくり初心者の方にはハードルが高く感じるかもしれません。
素敵なドライガーデンのお庭をつくるには時間とお金がかかります。だからこそ失敗はしたくないですよね。
庭のプロ集団『庭.pro』ではドライガーデンのお庭づくりのプロが、お客様一人ひとりの好みや希望、植栽の場所に適した植物やお庭のデザインをご提案し、お庭づくりを実現します。
事前に植栽スペースの日の当たり方や風の通り、潮風の影響などの生育環境を確認し、植物が健康に育つようご提案から施工まで行います。
植物のことはよくわからないけど、とにかく素敵なドライガーデンのお庭を作りたいという方は、プロにすべておまかせでも大丈夫です!施工後の植物の日々のお手入れなどについても、丁寧にアドバイスいたします。
神奈川で素敵なドライガーデンのお庭をつくりたいけど、自分でつくるのは自信がないという方は、ぜひ庭のプロ集団『庭.pro』へお任せください!
庭.proオンラインショップではドライガーデン・ロックガーデンにお似合いの希少価値の高い ユッカ・アガベ・オージープランツなどを取りそろえています♪
2023年7月25日更新











