お庭に植えてみたい紅葉する樹45種をご紹介します。
四季のある日本では、紅葉を見るということが、奈良時代や平安時代に貴族の間で紅葉狩りとして広まり、春は花見に、秋には紅葉狩りで、宴を開き、和歌を詠んだりして楽しんでいたそうです。このような古くからの日本人ならではの楽しみ方ってとても素敵ですね。山に紅葉を見に行くのも楽しみは広がりますが、ご自宅のお庭に紅葉する樹を植えて、育てて楽しみ、紅葉を見て楽しむという二つの喜びが味わえます。
この記事ではご自宅のお庭で紅葉が楽しめる、お庭に植えてみたい紅葉する樹45種の特徴や育て方などをご紹介します。
庭木にする紅葉する樹の選び方
お庭に植えてみたい紅葉する樹45種
低木 アブラチャン | オオデマリ | オトコヨウゾメ | カシワバアジサイ | クロモジ | コマユミ | ジューンベリー | ドウダンツツジ | トサミズキ | ナツハゼ | ニシキギ | ネジキ | ヒュウガミズキ | ブルーベリー | マユミ | マルバノキ | マンサク | ミツバツツジ | ユキヤナギ
小高木 アカシデ | エゴノキ | シャラ | シラキ | ナナカマド | ハゼノキ | ハナミズキ | ヒメシャラ | ヤマコウバシ | ヤマボウシ | シャシャンボ
高木 アオダモ | イチョウ | イロハモミジ | ウワミズザクラ | カイノキ | カツラ | ケヤキ | コナラ | ソメイヨシノ | トウカエデ | ナンキンハゼ | ハウチワカエデ | ブナ | メグスリノキ | モミジバフウ
四季を感じる暮らしを実現しましょう
紅葉する樹を庭木にしよう
キレイに紅葉するには?
一般的に、紅葉する樹が、キレイに色づいて紅葉するには、夏の間に十分な日照時間があって、適度な降雨で水不足になっておらず、紅葉時期に昼夜の寒暖差が大きくなると、広葉樹の葉はキレイに色づいていくそう。なので、年間を通じてのお世話が欠かせないということのようです。
どこに植えたらキレイな紅葉が見られるの?
ご自宅の立地条件にもよりますが、日光が当たりやすい場所に植えるということと、雨水が届かないような乾燥しがちな場所は避けるということ。そして、冬の寒波を受けて昼夜の温度差が大きな場所に植えるのが、一番紅葉がキレイになるということですから、坪庭や中庭などのような建物に囲まれた場所などは、紅葉させるには適さない場所とも言えます。
庭木にする紅葉する樹の選び方
庭木にする果樹の選び方は、その土地に合うものを選ぶことは当たり前ですが、その果樹の役割や特徴が活かせものを選ぶことも必要です。
シンボルツリーに向いている紅葉する樹
アオダモ | イロハモミジ | カツラ | シャラ | ドウダンツツジ | ナツハゼ | ナナカマド | ハウチワカエデ | ヒメシャラ | ヤマボウシ
ローメンテナンスの紅葉する樹
実がなる紅葉する樹
イチョウ | オトコヨウゾメ | ジューンベリー | ブルーベリー | マユミ |ヤマボウシ
紅葉する落葉樹
アカシデ | イヌブナ | イロハモミジ | ウリハダカエデ | エビヅル | オオイタヤメイゲツ | オトコヨウゾメ | オオモミジ | カキノキ | ガクアジサイ | ガマズミ | ケヤキ | コナラ | コハウチワカエデ | コバノガマズミ | コマユミ | コミネカエデ | ゴヨウツツジ | サラサドウダン | サルスベリ | シラキ | スノキ | ソメイヨシノ | ツタウルシ | トウカエデ | ドウダンツツジ | ナツハゼ | ナワシロイチゴ | ナンキンハゼ | ニガイチゴ | ニシキギ | ヌルデ | バイカツツジ | ハウチワカエデ | ハゼノキ | ハナノキ | ハナミズキ | ヒメシャラ | ブナ | ブルーベリー | マルバウツギ | ミツバツツジ | ムシカリ | メグスリノキ | モミジバフウ | ヤマウルシ | ヤマコウバシ | ヤマボウシ | ユキヤナギ
黄葉する落葉樹
アオハダ | アカメガシワ | アブラチャン | アワブキ | イタヤカエデ | イチョウ | イヌザンショウ | ウリカエデ | ウワミズザクラ | エゴノキ | カジカエデ | カツラ | カマツカ | カラスザンショウ | カラマツ | クロモジ | コアジサイ | コシアブラ | サワグルミ | シナレンギョウ | タマアジサイ | ダンコウバイ | チドリノキ | トチノキ | トサミズキ | ニガキ | ヒトツバカエデ | ヒメコウゾ | フジキ | マタタビ | マンサク | ムクロジ | ムラサキシキブ | ユリノキ
紅葉する常緑樹
クスノキ | テイカカズラ | ホルトノキ | ヤマグルマ | ユーカリノキ
草もみじ
イタドリ | イヌタデ | ウド | オカトラノオ | オトギリソウ | オトコエシ | ゲンノショウコ | タニソバ | ナツトウダイ
お庭に植えてみたい紅葉する樹45種
低木
アブラチャン
地植え対象エリア:本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:3~4月
剪定:2月
アブラチャンは、クスノキ科クロモジ属の落葉低木です。自然樹形は株立ちで、秋には葉が黄色に色づき、冬に落葉します。成長は早く、樹高は3m~5mになります。
オオデマリ
地植え対象エリア:本州、四国、九州
分類:落葉つる性
花期:5〜6月
剪定:9〜10月
オオデマリは、レンプクソウ科 ガマズミ属の落葉低木です。樹高は2~3m程度まで生長し、5~6月に球状に密集した花を咲かせます。紅葉期には株全体が赤く染まっていくように紅葉します。
オトコヨウゾメ
地植え対象エリア:東北以西の本州、四国、九州
分類:常緑低木
花期:5〜6月
剪定:12〜3月
オトコヨウゾメは、レンプクソウ科 ガマズミ属の落葉低木です。半日陰を好み日当たりが強い場所では生長が悪くなります。樹高が2m程度のため庭木としては重宝されています。剪定は嫌うため基本的には放任で育てましょう。
カシワバアジサイ
地植え対象エリア:全国
分類:常緑高木
花期:6〜7月
剪定:6〜8月
カシワバアジサイは、ユキノシタ科、アジサイ属の落葉低木です。樹高は1~2m程度で寒さに強く、紅葉は緑から赤銅色へ少しずつ変色するグラデーションが美しく、花のない時期のお庭のアクセントとなります。
クロモジ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:3〜4月
剪定:11〜2月
クロモジは、クスノキ科、クロモジ属の落葉低木です。成長が早く、高級な黒文字楊枝として古くから利用されていますが、枝は箸に利用されたり、抗ウイルス作用があるため、茶外茶(クロモジ茶)などにも使われています。クロモジの紅葉は、葉の色は赤くならず、黄色に色づく黄葉となります。
コマユミ
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:5〜6月
剪定:12~2月
コマユミは、ニシキギ科、ニシキギ属の落葉低木です。コマユミは、8月頃より紅葉し、その色合いも鮮やかで美しいため、モミジに並ぶ美しい紅葉樹とも言われています。コマユミは、丈夫で病害虫にも強いので育てやすく、日向の乾燥地を好みますが、日陰でも生育しますが、日陰では美しい紅葉にはならないので注意が必要です。また、樹勢が強く、放任では樹形が乱れるため、刈込剪定を行う必要があります。
ジューンベリー
地植え対象エリア:本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:4〜5月
剪定:1〜3月
ジューンベリーは、バラ科、ザイフリボク属の落葉低木です。ジューンベリーは、4月~5月頃に白い花が咲き、6月に実を付けることからジューンベリーと呼ばれています。シンボルツリーの場合には、主幹仕立てで、樹高を低めに抑えたい場合は株立ち仕立てに整えましょう。
ドウダンツツジ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:4〜5月
剪定:5〜6月
ドウダンツツジは、ツツジ科、ドウダンツツジ属の落葉低木です。ドウダンツツジは、耐寒性、耐暑性があり、乾燥にも強く、病害虫の心配も少ないため、大変育てやすい樹木です。主幹は直立し分岐も多く発生するため、樹形は自然に整いやすい。
トサミズキ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:3〜4月
剪定:5〜6月
トサミズキは、マンサク科、トサミズキ属の落葉低木です。トサミズキは、土質はあまり選ばず半日陰でも育てられますが、半日陰では紅葉が美しくはなりにくいので注意が必要です。病害虫には強いものの寒さには弱いので冬の温度管理に注意しましょう。
ナツハゼ
地植え対象エリア:本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:6〜8月
剪定:12〜2月
ナツハゼは、ツツジ科、スノキ属の落葉低木です。ナツハゼは、夏の時期にハゼノキのように紅葉するため、ナツハゼと命名されたとのことですが、樹種としては、果樹のブルーベリーの仲間で、日本に自生しているために、「日本のブルーベリー」とも呼ばれています。
ニシキギ
地植え対象エリア:本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:5〜7月
剪定:11〜3月
ニシキギは、ニシキギ科、ニシキギ属の落葉低木です。ニシキギは、その紅葉の美しさを織物の「錦」にたとえ、「錦木」と名付けられたそう。日向の乾燥地を好み萌芽力は強く、自然樹形が美しい姿でまとまりやすいですが、美しい姿を保つには刈込が必要です。
ネジキ
地植え対象エリア:本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:5〜6月
剪定:2〜3月、7~8月
ネジキは、ツツジ科、ネジキ属の落葉低木です。「ネジキ(捩木)」は、名前の通り、幹が捻じれるのが特長で、その捻じれ具合は個体差があり、右にも左にも、又は、全く捻じれないものもあるそうなので、独特の自然樹形を楽しんでみましょう。ネジキは、日向であれば土質を選ばず丈夫に育ちます。育つ。また、多少の日陰なら問題なく育てられる。
ヒュウガミズキ
地植え対象エリア:北海道南部以南、本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:3~4月
剪定:5〜6月
ヒュウガミズキは、マンサク科、トサミズキ属の落葉低木です。ヒュウガミズキは成長が早く、放任した場合には大株になるため、刈り込んで樹形を整える必要がある。日向であれば土質を選ばないが、日陰でも育つものの、花付が悪くなり、紅葉にも影響する。
ブルーベリー
地植え対象エリア:全国
分類:落葉低木
花期:4〜5月
剪定:6月、11月~2月
ブルーベリーは、ツツジ科、スノキ属の落葉低木です。ブルーベリーは、日本でも育てやすく、実も収穫しやすく、お花や紅葉の美しさなどもあり、とても人気の高い家庭用果樹です。果実が大きく数も多い品種がハイブッシュ系で、お花に果実、そして紅葉まで楽しむ場合には、適応力の優れているラビットアイ系を選んでみましょう。
マユミ
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:5〜6月
剪定:12月~2月
マユミは、ニシキギ科、ニシキギ属の落葉低木です。マユミが属するニシキギ科のニシキギは、錦のような紅葉の美しさとして知られていますが、同じニシキギ科のマユミも、ニシキギ同様に、茶色がかったオレンジ色に紅葉する、とても美しい品種です。マユミ(真弓)という名前は、弓(丸木弓)の材料として用いられ、その材料の中でも最高の品質であったことより、最高の意味を持つ「真」が付けられ「真弓(マユミ)」となったそう。
マルバノキ
地植え対象エリア:全国
分類:落葉低木
花期:11月
剪定:2〜3月
マルバノキは、マンサク科、マルバノキ属の落葉低木です。マルバノキの葉は丸みのあるハート形の葉で、春には鮮やかな若葉から秋には鮮やかな赤に紅葉して一年を通じて楽しませてくれます。耐陰性があるので、半日陰でも良く育ちますが、日当たりが良い方が鮮やかに紅葉してくれます。
マンサク
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州、沖縄
分類:落葉低木
花期:2〜3月
剪定:5〜6月
マンサクは、マンサク科、マンサク属の落葉低木です。マンサクの開花期は、落葉期にお花が咲くので、小さいお花ですが良く目立ち楽しませてくれます。また、秋には美しい紅葉も楽しめ、庭木として多く活用されています。マンサクは成長が遅く、狭い場所にも植えることができ、寒さにも強く栽培は容易です。また、マンサクの種類は花色も豊富なので、好みで選んで植えてみましょう。
ミツバツツジ
地植え対象エリア:東北地方中部以南の本州、四国、九州、沖縄
分類:落葉低木
花期:3〜5月
剪定:5~6月
ミツバツツジは、ツジ科、ツツジ属の落葉低木です。ミツバツツジは、ツツジやシャクナゲの仲間で、約30種程度の品種があります。その中でも、枝先に3枚のひし形の葉をつける種を、ミツバツツジとされています。日向であれば土質を選ばずに育ち、株立ち状の樹形となります。
ユキヤナギ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州
分類:落葉低木
花期:4月
剪定:花後の4月~5月、1月~2月(強剪定)
ユキヤナギは、バラ科、シモツケ属の落葉低木です。ユキヤナギは、葉がヤナギの葉に似ていて、その葉に白い花がさも雪が積もったように見えることから、雪柳(ユキヤナギ)と名付けられたそう。ユキヤナギは耐寒性も耐暑性も大変強く、生育も非常に旺盛で、花後に地際から刈り込んでも、翌年の開花までには良く伸びて、美しい雪が積もった姿を見せてくれます。
小高木
アカシデ
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:3〜5月
剪定:12~2月
アカシデは、カバノキ科、クマシデ属の 落葉小高木です。アカシデは明るく乾燥した場所を好み、丈夫で病害虫が少なく育てやすい。秋の紅葉は、葉は黄色く黄葉しますが、赤みもかかり、とても美しい紅葉の姿となります。
エゴノキ
地植え対象エリア:本州、四国、九州、沖縄
分類:落葉小高木
花期:5〜6月
剪定:11〜3月
エゴノキは、エゴノキ科、エゴノキ属の落葉小高木です。エゴノキは、北海道を除く日本全土に分布する落葉樹で、耐寒性と耐暑性に優れ、日光を好み乾燥を嫌います。自然樹形は株立ちで柔らかな枝振りを大きく広げていきます。近年では、その自然美溢れる樹形と釣り鐘型のかわいいお花を付けることなどより、雑木の庭の植栽樹として、とても多く用いられるようになっています。
シャラ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:6~7月
剪定:12〜2月
シャラは、ツバキ科、ナツツバキ属の落葉小高木です。シャラ(シャラノキ)は、本来は「ナツツバキ」という名ですが、古くから寺院などの庭では、「シャラノキ」と呼ばれて植えられてきました。シャラは、栄養豊富な山地に自生しており、土質が合わない場合は育ちが悪くなる場合があります。また、乾燥に弱く真夏に日差しなどで葉焼けする場合もあるので対策が必要となります。
シラキ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:5〜7月
剪定:2〜4月
シラキは、トウダイグサ科、シラキ属の落葉小高木です。シラキは、湿気の多い場所を好むが、環境適応力があるので、土質もあまり拘る必要はありませんが、紅葉の色づきを良くするには、日当たりの良い場所へ植え付けましょう。シラキは自然樹形が美しい樹で、雑木の庭のシンボルツリーにも用いられるようになってきました。
ナナカマド
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:5〜7月
剪定:1〜3月
ナナカマドは、バラ科、ナナカマド属の落葉小高木です。初夏の小さな花が房状になって咲く姿と、花後の球状の果実、秋の熟し真っ赤になった実と葉、そして、落葉後にも残る熟れた実と、1年のうちの長い期間、目を楽しませてくれる樹木です。冷涼な環境を好むため、都市部の暖地では、紅葉や実なりが悪く、病害虫が発生しやすくなるので、注意が必要です。
ハゼノキ
地植え対象エリア:関東地方以西の本州、四国、九州、沖縄
分類:常緑低木
花期:5〜6月
剪定:11~3月
ハゼノキは、ウルシ科、ウルシ属の落葉小高木です。ハゼノキの原産地は、中国、東南アジア、インドなどで、果実から蝋を採るため渡来し栽培されたいたものが、野生化したものとお考えられています。ハゼノキはウルシの仲間で、皮膚の弱い方は、樹液の取り扱いに注意が必要です。
ハナミズキ
地植え対象エリア:全国
分類:落葉低木
花期:4〜5月
剪定:12〜2月
ハナミズキは、ミズキ科、ミズキ属の落葉小高木です。ハナミズキは、アメリカ・ワシントン市の親日家たちにサクラの苗木を送った返礼品として日本に送られてきたもののため、日本には自生していません。4月~5月に咲く、お花から秋の紅葉、真っ赤に熟した果実と長い期間楽しめる樹木です。基本的には丈夫な樹木ですが、乾燥や強い日差し、暑さには弱く、日差しの少ない場所などでは、お花が咲きにくく、紅葉も色づきにくい。
ヒメシャラ
地植え対象エリア:関東地方以西の本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:6〜7月
剪定:12〜2月
ヒメシャラは、バキ科、ナツツバキ属の落葉小高木です。樹皮の赤褐色の模様や控えめなお花、紅葉の美しさなどもあり、古くから寺院や茶庭などの庭木として植えられています。近年では、新緑や紅葉も美しい、放任でも整った樹形となることより、雑木の庭のシンボルツリーなどにも用いられています。
ヤマコウバシ
地植え対象エリア:関東地方以西の本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:4〜5月
剪定:11〜2月
ヤマコウバシは、クスノキ科、クロモジ属の落葉小高木です。ヤマコウバシの紅葉は独特なオレンジ色の黄葉で、紅葉した葉を付けたまま越冬することもあり、雑木の庭に用いられるようになっています。ヤマコウバシは、枝葉を傷つけてみると、ショウガのような香りを漂わせることより、「山にある香ばしい木」という名前が付けられたそう。
ヤマボウシ
地植え対象エリア:関東地方以西の本州、四国、九州
分類:落葉小高木
花期:6〜7月
剪定:1〜3月
ヤマボウシは、ミズキ科、ミズキ属の落葉小高木です。ヤマボウシは、水はけのよい湿度のある環境を好みます。また、樹高は10m程度まで育つため、広めの場所に植え付けましょう。日当たりの悪い場所では、花付きが悪くなったり、紅葉の発色が悪くなったりするので、できるだけ日当たりの良い場所に植えましょう。
シャシャンボ
地植え対象エリア:関東南部以西の本州、四国、九州及び沖縄
分類:落葉小高木
花期:5〜7月
剪定:12〜2月
シャシャンボは、ツツジ科、スノキ属の常緑小高木です。シャシャンボの果実は食用が可能で、ブルーベリーの仲間のため、「日本のブルーベリー」、もしくは「ワイルドブルーベリー」などと呼ばれています。庭木としては、植え込みや生垣に用いられています。
高木
アオダモ
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉高木
花期:4〜5月
剪定:1〜3月
アオダモは、モクセイ科、トネリコ属の落葉高木です。アオダモは硬くても粘りがあることから、バットの木として有名ですが、株立ちの自然樹形の美しい枝ぶりなどにより、近年ではお家のシンボルツリーとして多く用いられています。アオダモはシマトネリコの近縁種で、病害虫に強く、成長もゆっくりのため、管理しやすい樹木となっています。
イチョウ
地植え対象エリア:全国
分類:落葉高木
花期:4〜5月
剪定:11〜2月
イチョウは、イチョウ科、イチョウ属の落葉高木です。イチョウは、樹齢1,000年を超えることもある長寿の木で、北海道から沖縄まで、街路樹にとても多く用いられています。生長は早く、樹高は30mにもの高木となりますから、ご家庭で育てる場合は、鉢植えにされる方が管理はしやすいです。
イロハモミジ
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州、沖縄
分類:落葉低木
花期:4〜5月
剪定:3~6月・11月~1月
イロハモミジは、ムクロジ科、カエデ属の落葉高木です。イロハモミジは俗称で、本来の呼び名は「イロハカエデ」です。イロハモミジは、紅葉する樹の代表格で、一般的にモミジと言えば、このイロハモミジを指しています。イロハモミジの紅葉は、鮮やかな紅になることが多く、自然樹形で真っ赤に染まった紅葉は、別名「紅葉狩り(もみじがり)」と言われるように、紅葉の季節の風物詩となっています。イロハモミジは成長が早く、自然樹形で育てるには広いスペースが必要となるため、鉢植えで育てる方も多くいらっしゃいます。
ウワミズザクラ
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州
分類:落葉高木
花期:4~5月
剪定:12〜2月
ウワミズザクラは、バラ科、ウワミズザクラ属の落葉高木です。日本では、北海道南西部~九州に自生するサクラの仲間ですが、お花や実の付き方は全く異なります。ウワミズザクラは、春のお花、花後の果実、そして、実があるうちの紅葉と、一年を通じて長い期間楽しめる樹木です。
カイノキ
地植え対象エリア:山形以南の本州、四国、九州及び沖縄
分類:落葉高木
花期:4〜5月
剪定:2〜3月
カイノキは、ウルシ科、カイノキ属の落葉高木です。カイノキは、その枝葉の様子から、書道の「楷書」の語源になったとされている木です。そのため「学問の聖木」、「学問の木」とされ、教育機関などのシンボルツリーとして植えられていることがあります。身近な所では、同じカイノキ属には、ナッツのピスタチオの木が属していて、ピスタチオの台木として用いられています。
カツラ
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉高木
花期:3〜5月
剪定:11〜2月
カツラは、カツラ科、カツラ属の落葉高木です。カツラは広葉樹の中でも柔らかく加工しやすいため、古くから造船や仏像などの材料として用いられてきました。秋には、鮮やかに黄葉した葉からは甘い香りを放ち、美しい樹形と枝ぶりを見せてくれます。近年ではお庭のシンボルツリーに用いることが多くなりましたが、放任すると株立ちの美しい樹形にはなりますが、樹高は30mにも及ぶ大木ですから、相応のスペースを確保して植えつけましょう。
ケヤキ
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州
分類:常緑中高木
花期:4~5月
剪定:12~3月
ケヤキは、ニレ科、ケヤキ属の落葉高木です。ケヤキは日本を代表する巨木のひとつで、天然記念物に指定されているものもあります。多くは街路樹や防風林などに用いられることが多く、表参道などのケヤキ並木は著名なポイントです。ケヤキは日向を好み、病害虫に強い樹種ですが乾燥には弱く、降雨が少なく夏場の高温が続くと、早くから紅葉したり落葉したりする場合があります。
コナラ
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州
分類:落葉高木
花期:4〜5月
剪定:12〜3月
コナラは、ブナ科、コナラ属の落葉高木です。コナラは俗にいうドングリの木で、古くから薪やシイタケの原木、家具材として用いられてきました。コナラは樹高20m以上にもなる大木で、樹勢も強く生長も早いため、人の手で剪定管理などを行って栽培することはほとんどない木ですから、庭木にする場合は十分な検討を行いましょう。
ソメイヨシノ
地植え対象エリア:全国
分類:落葉高木
花期:3〜4月
剪定:12〜2月
ソメイヨシノは、バラ科、サクラ属の落葉高木です。ソメイヨシノは、日当たりと肥沃な土地を好み、樹冠も根も横へ広がるため、庭に植える場合は広大なスペースが必要です。病害虫に弱くデリケートな樹木のため、お手入れを欠かしてしまうと樹勢が弱り、枯れる場合もあるので注意が必要です。
トウカエデ
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州及び沖縄
分類:落葉高木
花期:4~5月
剪定:11〜1月
トウカエデは、ムクロジ科、カエデ属の落葉高木です。トウカエデは、新緑や紅葉などがとても美しく、乾燥などに強いため、街路樹に用いられることが多い木ですが、庭に植えるには、生長も早く広いスペースが必要なため、庭木としては多くは用いられておりません。
ナンキンハゼ
地植え対象エリア:関東以西の本州、四国、九州及び沖縄
分類:落葉高木
花期:5~7月
剪定:2〜3月
ナンキンハゼは、トウダイグサ科、ナンキンハゼ属の落葉高木です。ナンキンハゼは、新緑、紅葉、果実と一年を通じて観賞価値が高い樹木で、病害虫にも剪定や移植などにも強く育てやすいが、生長が早く樹冠も横は大きく広がりやすいため、地植えする場合は、広いスペースが必要です。
ハウチワカエデ
地植え対象エリア:北海道南部、本州、四国、九州及び沖縄
分類:落葉高木
花期:4〜6月
剪定:11〜1月
ハウチワカエデは、ムクロジ科、カエデ属の落葉高木です。ハウチワカエデは、本州以北の山間に自生するモミジの仲間ですが、葉は直径10センチを越すものもあり、日本のモミジでは最大級の大きさのため、狭いお庭には、少し小ぶりの葉を持つコハウチワカエデが向いています。どちらも、秋の紅葉は美しく、非常に美しいグラデーションを描くのでとても人気が高い庭木となっています。
ブナ
地植え対象エリア:北海道、本州、四国、九州
分類:落葉高木
花期:4〜5月
剪定:11〜2月
ブナは、ブナ科、ブナ属の落葉高木です。ブナは、樹高は30mを超える大木で、主に公園や植物園などで栽培されています。ブナの紅葉は少し茶色っぽく褐葉しますが、基本的には黄金色の黄葉となり、とても見ごたえがあります。庭木で管理するにはとても難しいため、盆栽仕立てにして管理を行いましょう。
メグスリノキ
地植え対象エリア:東北地方中部以南の本州、四国、九州、沖縄
分類:常緑低木
花期:5~6月
剪定:11〜2月
メグスリノキは、ムクロジ科、カエデ属の落葉高木です。メグスリノキは、樹皮や葉に含まれるドデンドロール・タンニンという物質が眼病に良く効くと言われていたことより、この名前で呼ばれるようになっています。メグスリノキは、日本固有種で、カエデの仲間ではもっとも紅葉の美しい樹木とされています。
モミジバフウ
地植え対象エリア:東北地方中部以南の本州、四国、九州
分類:落葉高木
花期:4~5月
剪定:11〜2月
モミジバフウは、マンサク科、フウ属の落葉高木です。モミジバフウの正式名称は、アメリカフウですが、モミジの葉のように見える葉を持つフウの仲間ということから、このような名前で呼ばれるようになったそう。モミジバフウの紅葉の美しさは際立ち、葉色が緑からオレンジ、そして紅から紫への移り変わりを楽しみましょう。
四季を感じる暮らしを実現しましょう
春はお花が咲き誇り、夏は深い緑の葉が鮮やかで、秋には紅葉が楽しめ、冬には赤い実をつつく小鳥の姿。こんな四季が楽しめるお庭で心豊かに過ごしたいものです。庭木を育てるのはお世話もそれなりにかかりますが、それ以上に得られるものがたくさんありますから、是非、ご自身の手で紅葉する樹を育ててみませんか。
紅葉する庭木選びやシンボルツリー選び、お庭づくりに迷ったら、是非お声掛けをお願い致します。プロの庭師がご満足いただけるよう対応いたしております。お庭づくりはこちらから 庭木のメンテナンスはこちらから
2024年1月31日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎