目隠しフェンスの選び方を庭師が解説

一戸建ては、どんなに注意深く検討して設計しても、実際に住んでみないと分からない点があるものです。
とくに住み始めてから気になるのが、家の前の人通りや外からの視線です。

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・オープン外構にしたけれど、道路からの視線が気になる
・窓を開けると隣近所から丸見えになる
・既存の塀が低く、窓から通行人と目が合う
・境界ブロックを乗り越えてよその子供が侵入してくる

このような不便さに気付いて、プライバシー対策をしたいと考える人も多いのです。
この記事では、外からの視線を遮り、侵入防止にも使える目隠しフェンスの効果的な使い方を解説します。

目隠しフェンスと塀の効果的な使い方とは?

 

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目隠しフェンスとは?

フェンスには、工事現場や公園の囲いに見られる金網で作られたフェンスと、外からの視線を遮る目的で使うフェンスとがあります。
外からの視線を遮るために用いられるフェンスは「目隠しフェンス」と呼ばれ、幅のある板状のアルミやスチール素材でできたものや、ポリカーボネート製のパネル、竹や焼杉などの自然素材を用いたものなど、多種多様な商品があります。

目隠しフェンスや塀は、単に敷地の境界や家を囲むというだけではなく、プライバシー確保や防犯対策、庭の雰囲気づくりや防音・防風対策など様々な目的で設置されています。

目隠しフェンスの種類

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目隠しフェンスには、主に以下のような種類があります。

スチールメッシュ系フェンス

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いわゆる公園などの公共施設や家の境界線などに用いられる昔ながらのメッシュタイプのフェンスですが、安価な上に風の影響を受けにくく、衝撃に強く耐久性も高いことがメリットです。

アルミ形材フェンス

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アルミと言っても金属イメージの物ばかりでなく、表面を木目調に仕上げたものなど色や形の幅が広く、自分の家や庭にマッチするデザインが選べることから、現在はアルミ計材フェンスが人気です。
木製に比べて傷みにくくメンテナンスも簡単で、設置コストが安い商品も多くあります。
選択肢の幅が広く素材見本だけでは分かりづらいため、専門業者に施工事例の写真を見せてもらうなどして選ぶとよいでしょう。

鋳物系フェンス

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鋳を溶かして型に入れて形成するため、複雑で繊細なデザインが可能で「ロートアイアン」などと呼ばれイングリッシュガーデンなど洋風の住宅や庭によく合うため、ガーデニング愛好家に人気のフェンスです。

木製(樹脂系)フェンス(ラティス)

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格子状やルーバー状など様々な形状のものがあり「ラティス」と呼ばれることもあります。
フェンスの隙間にプランターハンガーを引っかけ、立体的なガーデニングを楽しむ人もいます。
設置コストは比較的安い商品が多いのですが、天然木材の場合は腐食やシロアリといったデメリットもあります。
天然木材と、木粉と樹脂を混ぜた人工木材とがあり、メンテナンスコストや価格をふまえて比較するとよいでしょう。

垣根・板垣・竹垣のフェンス

和風の庭にマッチしやすいのが、垣根・板垣・竹垣のフェンスです。
竹や焼杉など自然素材を使ったものは、腐食や耐久性の観点から定期的に張り替える必要があります。
樹脂製の垣根であればメンテナンスが楽になりますが、値段が高い商品も多く、コストパフォーマンスを考えて見積もりを比較するのがおすすめです。

目隠しフェンスのタイプ

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目隠しフェンスの形状は複数あります。
各タイプのメリットやデメリットを把握することも大事ですが、目的にあわせたタイプを選ぶためには、施工実績の豊富な外構工事専門業者に相談することが重要です。
他のお宅の似たような事例ではどのような選択をしたのかなど参考になる提案をしてくれるので、デザイン重視で目隠しフェンスを選んで後悔するなんてことが少なくなりますよ。

完全目隠し(スクリーンフェンス)タイプ

・メリット…外からの視線を完全にシャットアウトできる
・デメリット…通風・採光が悪くなる・高さがあり威圧感が出る

侵入者や視線を遮る十分な高さと目隠し機能を持ち、プライバシーが確保できるフェンスです。
半透明のポリカーボネートパネルをはめ込んで、採光を確保しながら外からの視線をシャットアウトする商品や、目の詰まったルーバータイプの商品があります。
プライバシーが保たれる半面、フェンスの内側の風通しや日当たりが悪くなる、フェンスの高さで隣近所に威圧感を与えてしまう可能性があるなど、注意が必要です。
岡山でも、家と境界ブロックの間を囲って簡易的な納屋にする目的で、ポリカーボネート製のスクリーンフェンスを利用するお宅も多くあります。

半目隠しタイプ

・メリット…風通しをある程度確保しながら目隠しもできる
・デメリット…採光は悪くなりやすい・隙間の大きさによっては目隠し効果が落ちる

目隠し機能を持ちながらも、風通しや採光のための隙間があいているフェンスです。
格子板の隙間の広さは商品ごとに異なりますが、10~20mm程度の隙間であればほとんど外から見えにくくなります。隙間が狭い商品は、風の通りも悪くなるので注意が必要です。
完全目隠しタイプでは家の中からも外の様子が分からなくなるため、防犯面を考慮して半目隠しタイプを選ぶ人も多いです。

半目隠し|横格子タイプ

・メリット…縦格子タイプより目隠し効果が大きい
・デメリット…隙間が汚れやすい・足をかけて登られてしまう

目隠しの板が横型に設置されるフェンスです。多くの「目隠しフェンス」がこのタイプで、縦格子タイプよりも目隠し効果は大きくなります。
ただし、横格子は格子の間に水が溜まりやすく、縦格子に比べてコケや汚れが発生しやすいというデメリットがあります。
また、足をかけてよじ登ることができるため防犯面の心配があるほか、「子供が足をかけてフェンスが曲がってしまった」というトラブルもよく聞かれます。

半目隠し|縦格子タイプ

・メリット…風通しが良い・隙間が汚れにくい・防犯性が高い
・デメリット…横格子タイプより目隠し効果が小さい

縦格子タイプのフェンスは、正面に立つと中が見えますが、斜めの角度からは見えにくくなるのが特徴です。通行人の視線を遮る目的で、玄関周りの目隠しに使われることも多いタイプです。
横格子よりも「囲っている感」が少なく、植栽と合わせておしゃれに見せられるので、岡山県内でも人気が高まっています。
横格子に比べて足をかけてよじ登りにくいので、防犯性も高いといえるでしょう。
横格子に比べて目隠し効果が小さいため、リビング窓の前などには適さないこともあります。

ルーバータイプ

・メリット…目隠し効果が高い・ある程度の風通しも確保できる
・デメリット…採光が悪くなる・格子タイプより価格が高め

ルーバータイプのフェンスは、角度をつけた板を横に並べたブラインドのような形をしています。
一般的な横格子タイプの商品より価格は高めになりますが、目隠し機能と風通しの確保を両立した構造で、浴室窓の目隠しなどにおすすめです。
アルミやスチールなど色々な素材がありますが、ガーデニングでは木製のルーバーフェンスを「ルーバーラティス」と呼ぶこともあります。

防音・遮音タイプ

・メリット…騒音をある程度軽減できる
・デメリット…風通しが悪くなる・内側からも外の様子が分からなくなる

防音・遮音を目的としたフェンスは、完全目隠しのパネルタイプで、吸音性のある多孔質樹脂が使われています。
「防音壁」「防音塀」とも呼ばれ、住宅街に近接したコンビニ駐車場や保育園などで、騒音を遮断するために使われることの多いフェンスです。
一般住宅でも、エアコンの室外機や駐車場のエンジン音などの騒音を遮りたい場合に使われています。

目隠しフェンスの効果的な使い方

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フェンスを設置するときは、家全体の景観や風通し、隣近所の日当たりなどにも配慮しながら設置しなければなりません。
また、家の敷地をすべてフェンスで囲うとコストもかさんでしまいます。効果的な目隠しフェンスの使い方を見ていきましょう。

ブロック塀+目隠しフェンスでコストを抑える

フェンスは、地面に埋め込んだコンクリートの基礎から直接フェンスを設置する方法と、途中までブロック塀を建て、その上にフェンスを設置する方法があります。
見栄えが良いのは地面から直接フェンスがある方で、完全目隠しタイプや竹垣や板垣などはこの設置方法が多いです。
しかし、全面フェンス張りには大型のフェンスが必要になり、強度を保つ目的で支柱も太いものが使われるため、高コストになってしまいます。
途中までブロック塀を建て、その上にフェンスを設置すると、全体コストが低く抑えられる場合が多いです。

目隠しフェンス+植栽で風通しを確保

格子タイプの目隠しフェンスはある程度の隙間が空いているものの、フェンスなしに比べて風通しは悪くなってしまいます。
もともと風の通りが良くない岡山県南の住宅密集地などでは、できるだけ快適な住空間を確保したいですね。
そんなときは隙間が広いタイプのフェンスで風通しを確保し、フェンスの内側に常緑の植物を植えることで外部からの視線を遮る工夫がおすすめです。

ガーデニングを兼ねて揉め事を回避

「よその子供が庭に侵入してくる」「隣近所の住民が家を覗いてくる」など、近隣トラブル防止のためにフェンスが必要になることもよくあります。
かといっていきなりフェンスを設置してしまうと、隣家の気分を害したり余計なトラブルを招いたりする可能性もあるので、フェンスを設置する前に境界を接する家と相談することが大事です。
また、設置したフェンスにプランターハンガーなどを設置して、「ガーデニングを楽しむためのフェンス」という位置づけで隣近所の気を逸らせた人もいます。

手入れが面倒な生け垣の代わりに目隠しフェンスを設置

立派な生け垣を育てていたものの、高齢になると生け垣の手入れが大変になり、伸びた枝が隣家とのトラブルのもとになる事例も増えています。
岡山県ではカイヅカイブキやベニカナメモチ(レッドロビン)など特に生育の早い植物を生け垣に使っているお宅も多く、生け垣から伸びた枝を年に何回も剪定する必要があり、そのたびに業者に依頼するのも負担になります。
もともと目隠しのために生け垣を仕立てていたのであれば、竹垣や目隠しフェンスに変更することで、生け垣よりもメンテナンスの苦労が大幅に減るメリットがあります。

まとめ

まずは信頼できる業者にプランを相談
この記事では、外からの視線を遮り、侵入防止にも使える目隠しフェンスの種類と効果的な使い方を解説しました。
目隠しフェンスには、目的や困りごとに合わせて様々な選択肢があります。
まずは信頼おける外構工事業者に相談して、家や庭のどの部分を目隠ししたいのか、近隣の家の位置や道路からの見え方をふまえて設置プランを提示してもらいましょう。

目隠しフェンスは素材やデザインの選択肢が広いため、実物見本を見たり写真で施工事例を確認したりして雰囲気を確かめておくことも大切です。
設置時の価格だけではなく、お手入れの方法や頻度、自然素材であれば将来的なランニングコストも確認しておきましょう。

また、フェンスを設置することで近隣に日当たりなどの影響が出ないかを事前に調べ、設置工事をする前に話をしておくことも大切です。
隣近所とのトラブルを避けながら、プライバシーを守った快適な住空間を手に入れるためには、事前の根回しも必要になるのです。目隠しフェンスを検討中の方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみて下さい。

また、外構の新設やリフォームを考える際には、求める機能や住まいの外観に合わせてじっくり選びたいものですが、見本を見ただけで、自分の家に合うかどうかはなかなかわかりませんよね。
やっぱり実際に自宅の敷地に設置した状態の写真を確認することで、より一層イメージしやすくなります。

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2024年1月26日
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎

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